
【さとり世代の仕事への向き合い方】仕事を辞める理由や生まれた原因
皆さんの職場に、さとり世代はいますか?仕事のこなし方に違いがあり、ジェネレーションギャップが生まれていることも珍しくありません。この記事では、さとり世代に対する指導方法や早期退職を防ぐ方法、さらにはさとり世代が生まれた原因について解説していきます。
そもそもさとり世代とはどういった世代なの?
さとり世代の特徴について
「さとり世代」はさまざまなことに消極的で、車や腕時計、マイホームなどに憧れを抱かず、さらには恋人を欲しがったり結婚をしたがったりすることもないようです。高度経済成長期やバブル景気を経験した世代とは対照的と言えます。
こういった生き方の根底にあるのは「安定した人生を送りたい」という考えでしょう。必要以上にお金を使ったり贅沢をしたりせず、最低限度の質素な生活を送り、貯金を少しでも蓄えることが彼らの考える「安定」なのです。
団塊世代やバブル世代とは対照的にあらゆる欲を持たず、地味な人生を送る様子を悟りのようだと考え、「さとり世代」と名づけられました。
さとり世代の年齢について
まず、義務教育期間中にゆとり教育を受けたゆとり世代が1987年から2004年生まれの人たちですが、さとり世代は明確に何年から何年生まれといった区切りがありません。1987年から1996年生まれという説や、1990年代生まれ、ゆとり世代の次世代など、意外と曖昧なのです。
ゆとり世代とさとり世代は年代が被っているということもあり、共通点や似ている点が多いと言えます。
仕事面におけるさとり世代の特徴とは?
さとり世代の仕事のこなし方について
時代背景や考え方の違いから、年齢が離れる人ほどさとり世代と一緒に働く際に困惑してしまうかもしれません。さとり世代の仕事に対する考え方は、「生きるための手段」です。
一生懸命、真面目に働きますが、それはあくまで就業時間内の話であり、プライベートと仕事は分けて考えます。そのため、昔の世代のように会社に愛着を持つことはせず、また、就業時間外の飲み会などへの参加も消極的です。
仕事はあくまでお金を稼ぐ方法の一つ、生きていく手段の一つと捉えているようですが、きっちり生活と仕事のスイッチをオンオフできる合理的な世代と言えるかもしれません。
職場の上司としてさとり世代の部下を教育する方法とは?
さとり世代の部下に対する指導法について
ジェネレーションギャップとよく言われるように、特に上の世代の人ほど、さとり世代の若手社員にどう仕事を教えたらいいか分からない、どのように接するべきなのか分からないと感じていると思います。
さとり世代は向上心や成長への意欲は高く、それは仕事においても同じです。やりがいを見いだせればより一層モチベーションが上がるでしょう。その反面、他人、特に上司や先輩とのコミュニケーションは苦手なようです。
人は誰でもそうですが、さとり世代も同様に承認欲求を満たされたり、自己肯定感を高められたりするとやはり気分が良いものです。上司や先輩に仕事上で褒められても上手く伝わらないことが多いようですが、こうした承認欲求、自己肯定感を刺激するような伝え方をすると、彼らも素直に喜んでくれるでしょう。
承認欲求が満たされ、自己肯定感が上がります
さとり世代の部下にやる気を出させ、仕事能力を向上させるには褒めることが大事です。もちろんミスを咎め、間違いを指摘することも重要ですが、それはそれとして、良い点は認めてあげる必要があるのです。
褒め方にもコツがあります。例えば一つの仕事が完了したとき、その成果だけでなく、結果に至るまでの過程も褒めてあげるのです。さらに、十分な結果が出せなかったときでも失敗だけを責めるのではなく、良い点を述べたうえで悪い点を指摘しましょう。そして、その悪い点を直せばどのように良くなるかを説明してあげるのです。こうした話法をサンドイッチ話法と言います。
さとり世代がすぐに仕事を辞める理由は何?
さとり世代がすぐに退職してしまう理由について
よく「今の若い奴は...」というネガティブなセリフを聞きます。近年では、さとり世代の離職率の高さや、入職から退職までの期間の短さに苦言を呈する人が多いようです。
上の世代から見るとさとり世代はすぐに退職してしまう、会社を転々としているといったイメージを持っていることでしょう。しかし、彼らなりにも理由があるのです。大きな理由としては、やはり自分たちと上の世代との価値観や考え方のギャップから来る悩みでしょう。
さとり世代はまだまだ社会ではマイノリティですから、周りの姿勢に圧倒され、自分たちだけ浮いているように感じてしまうのです。育ってきた時代が違いすぎますから、仕事だけでなく、私生活でもすれ違いが生じてくるのです。浪費しながら生きてきた世代と欲のない世代ですから、当然と言えば当然です。
さとり世代の社員の早期退職を防ぐ方法について
とは言っても、やっと仕事を覚えたと思った翌週には退職、なんてことになったら現場の人間も会社の経営陣も困ってしまいます。そこで、さとり世代の社員に長く会社で働いてもらう方法をいくつか挙げていきます。
・会社独自の魅力を労働者へ広報する
部署内や廊下などに掲示物を貼り、会社の魅力の発信しましょう。定期的に社員にアンケートを行い、会社の魅力や改善してほしい点を集計するのも良いでしょう。
・円滑なコミュニケーションを交わせる環境づくりを行う
意見を主張しやすく、分からないことを尋ねられる雰囲気が大事です。ただし、こうしたコミュニケーションは勤務時間内に留め、プライベートを拘束することのないように気を付けましょう。
・社員の能力開発に向けて投資する
教育課程は整備されているか、無理なく効率的に仕事を覚えられるか再確認しましょう。社員一人ひとりごとに教育フローを組む方法も有効です。
「さとり世代」が生まれた原因とは何か?
さとり世代が生まれた原因としては様々な要因があるのでしょうが、中でも教育と時代背景の2つが主だったものでしょう。
時代背景が原因で「さとり世代」が生まれた
時代背景としては、インターネットの発達と不景気経済の2つが考えられます。今日ではインターネットに接続された端末をほとんどの人が持っており、いつでも多方面にわたる情報を得られます。
しかし、インターネットにはポジティブな意見よりもネガティブな意見の方が多く見受けられます。こうした意見に触れるうちに、いつしかあらゆるものを否定的な目で見るようになったのではないでしょうか。そこに不況という後押しがあり、何かを手に入れることを諦め、より倹約な生活を送るようになったと推察できます。
学校の教育法が原因で「さとり世代」が生まれた
しかし、さとり世代=悲観的な考え方という訳ではありません。この世代は義務教育をゆとり教育で受けています。そのため、ほかの世代よりも自由に使える時間が多く、勉強量も少ないのです。
さとり世代の欲のなさは、インターネットであらゆる情報を受け取ることができ、それで満足してしまった結果、わざわざお金を使ってまで何かをしたり買ったりする必要がなくなったとも言えるでしょう。
まとめ
今回はさとり世代の特徴についてまとめました。さとり世代がどういった人たちであるか、職場での立ち回りやその原因はなんであるかを理解していただけたでしょうか。
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約90%の質問に回答が寄せられています。
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