
財形貯蓄の金利とは?3つの種類とその金利についてご紹介!
みなさんは財形貯蓄についてご存知ですか?財形貯蓄とは、会社が労働者らの貯金を代わりに形成するもので、一般財形貯蓄、財形住宅貯蓄、財形年金貯蓄の3種類があります。今回はそれぞれの財形貯蓄の金利について詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてみてください!
財形貯蓄と定期預金の金利
財形貯蓄とは
企業が提供する福利厚生の一つに、財形貯蓄というものがあります。
これは正式には「財形貯蓄制度」といい、勤労者財産形成促進法に基づいたものです。
この制度は簡単に言うと会社が労働者らの貯金を代わりに形成するというもので、もちろん強制的に加入するものではなくやりたい人のみ利用できるシステムとなっています。
財形貯蓄はさらに分類され、一般財形貯蓄、財形住宅貯蓄、財形年金貯蓄の3種類となっていますが、これらの大きな違いはそれぞれの用途でしょう。
例えば財形住宅貯蓄は労働者がマイホームを買ったり家のリフォームをしたりするお金を積み立てするための制度なのです。
財形貯蓄はすべて毎月の給料やボーナスから自動的に差し引かれ、会社が金融機関に送金するため、労働者が意識しなくても定期的に積み立てられていきます。
そのため、浪費癖がある、計画性がないと自覚している人は利用してみてはいかがでしょうか。
一つ注意点として、個人ではこの制度を利用することはできないため、自分の務める会社が財形貯蓄制度を導入しているかどうかを先に確認しておかなくてはいけません。
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財形貯蓄と定期預金の金利の違い
財形貯蓄の仕組みを読み、定期預金と似ていると感じた人もいるかもしれません。
根本的な仕組みは同じなのですが、異なる点がいくつか存在します。
まず、財形貯蓄の場合は預けてから引き出すまで、一定期間経過しなければいけません。
定期預金にこうした制約はありませんので、これがまず一つ目の違いとなります。
ちなみに、財形貯蓄は一定期間お金を引き出せないかわりに定期預金よりも少しだけ金利が高めに設定されているのです。
次に、税制面での違いです。普通、定期預金が満期になったり、途中で解約したりしてお金を引き出した場合、預けたお金に加えて利息が付いてきます。
しかし、この利息は課税対象ですので、増えた金額の20%は差し引かれてしまうのです。
一方の財形貯蓄ですが、こちらは550万円までの預金額であれば税金が一切かかりません。
財形貯蓄と定期預金とでどちらを選ぶか迷ったときは、こうした2つの違いを念頭に置いて選択すべきでしょう。
一般財形貯蓄の金利
一般財形貯蓄とは
財形貯蓄の種類の一つに一般財形貯蓄というものがあります。
これは後述する財形住宅貯蓄や財形年金貯蓄と違い、貯蓄の目的を指定せずに利用することができます。
ただし、積立期間を3年以上に設定しなくてはならず、さらに積立後1年を経過しないと預金を引き出すことができません。
一般財形貯蓄の金利とは
一般財形貯蓄を利用する際、一番気になるのは金利がどのくらいかということでしょう。
務めている会社やお金を預ける金融機関によって変動するということはなく、すべて一律の金利に設定されています。
2017年の時点では0.01%でしたので、仮にこの利率で500万円預けると、10年後には500万5000円になる計算です。
利率の低さは財形貯蓄も定期預金もほとんど変わりませんので、投資のように考えるのではなく、あくまで貯金として利用すべきでしょう。
ちなみに、一般財形貯蓄は積立限度額がなく、個人で複数の契約を結ぶことも可能ですが、定期預金と同じように利息で得た金額には20%の税金がかかってしまいます。
財形住宅貯蓄の金利
財形住宅貯蓄とは
財形住宅貯蓄は財形貯蓄の中でも住宅資金を積み立てるためのものです。
マイホームを建てたり、マンションを購入したりといったケースが当てはまります。
費用が75万円を超える場合、リフォームもこれに含むことができます。
積立期間は5年以上に設定しなければいけませんが、これは一般財形貯蓄よりも長めの設定期間ですので注意してください。
また、定期預金や一般財形貯蓄と異なり、財形年金貯蓄と合わせて積立額が550万円までなら利息は非課税になります。
住宅の建設・購入費用ということは大きな額になると予想できますから、利率が低くても利息に税金がかからないというのはうれしいですね。
財形住宅貯蓄の金利とは
財形住宅貯蓄の金利もほかのものと変わりません。
つまり、先に述べた一般財形貯蓄と同様、2017年では0.01%の利率となっています。
積立を開始した年齢や年収にもよりますが、住まいを建てたり買ったりする費用は何年、何十年というスパンで貯めていくのが一般的でしょう。
そのため、利率が低くても財形住宅貯蓄を解約することには意外と利息がついているかもしれません。
財形年金貯蓄の金利
財形年金貯蓄とは
財形年金貯蓄はその名の通り、定年後に年金のように受け取ることができる財形貯蓄です。
受け取れるのは60歳を過ぎてからで、受け取る期間も5年から20年の間で設定することができます。
積立期間は5年以上に設定しなければなりません。
また、財形住宅貯蓄と合わせて積立額が550万円までなら利息は非課税ですが、目的以外の払い出しをした場合は課税対象となってしまい、過去5年間の利息に対して20%の税金がかかってしまいます。
退職後に向けてあらかじめ積み立てできる便利な制度ですが、こうした制約もありますので留意しておいてください。
財形年金貯蓄の金利とは
財形年金貯蓄の金利はほかの財形貯蓄と同じです。
そのため、2017年時点では0.01%でした。
働き始めてから毎年50万円積み立てると60歳になったとき大体2000万円の預金額になりますが、40年間という年数と2000万円という金額を考慮するとわずかな利率でも馬鹿にできません。
もちろん将来利率が上昇する可能性もあります。
投資と違って元本割れのリスクがありませんから、会社がこの制度を採用していればぜひ利用を検討してみてはいかがでしょうか。
ちなみに、老後の蓄えとしてよく話題にあがる投資信託の場合、年率は平均4%と言われています。
定期預金や財形貯蓄と比べるとかなり利率が高いと感じますが、投資ですからもちろんリスクが存在するのです。
投資信託はほかの投資と比べるとローリスクローリターンで、そのために投資初心者などにおすすめされがちです。
もちろん投資信託には投資信託のメリットとデメリットがありますから、自分の性格や経済事情、ライフスタイルなどに合わせて適切な資産形成方法を選ぶべきといえます。
まとめ
今回は財形貯蓄の3つの種類とそれぞれの金利について解説いたしました。
いかがでしたでしょうか。
自分の勤め先がこの制度を導入しているなら、一度検討してみるのもいいかもしれません。
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約90%の質問に回答が寄せられています。
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