
【業績予想とは】開示するメリットなどについてご紹介していきます
皆さんは業務予想という言葉を聞いたことはありますか?何かと聞かれて正しく説明できる方は少ないと思います。そこで今回は【業務予想】とはどのようなものなのか、意味や使い方などを分かりやすく説明していきますので、是非参考にしてみてはいかがでしょうか?
業績予想とは
業績予想とは、決算前にその企業の業績がどうなっていくのかを予測したものです。
業績を予想するスパンは、四半期や半期、そして通年など企業により異なります。
業績予想の見方について
業績予想はその企業の将来性を表すものですので、投資をする際に大きな指標となるものです。
そのため、企業が発表した自分の会社の業績予想は、株価への影響を考えてある程度の数字が操作されています。
企業は自分の会社を守るためにも保守的な数字を出すことが多いので、そのまま鵜呑みにしないようにしましょう。
業績予想の差異について
業績予想は、企業が自ら公表する予想の他、アナリストなどの専門家が予想して発表するものがあります。
アナリストの場合、株価の影響を気にして数字を操作する必要がないため、会社発表のものと差異がでることは避けられません。また、予想はあくまで予想ですので、業績予想と実績に差異が生じることも、もちろんあります。
中間決算などによりこの差異が発覚した場合は、企業は速やかにそれを公表して、その後の予想を修正しなければなりません。
業績予想の上方修正について
企業が通年の業績を予想する場合、控えめな数字で発表する傾向にあります。
それは、後に思ったよりも業績が芳しくなく、下方修正をかけるより、上方修正をした方がイメージが良くなるためです。
業績予想の開示とは
特に上場企業においては、業績予想を企業のホームページなどで開示することが定着しています。
業績が悪い時にわざわざその予想を発表することは、株価にマイナスに影響するような気がしますが、それを開示するのはどうしてなのでしょうか。
業績予想の開示義務について
業績予想については、企業が開示しなければならない義務はありません。
昔からの風潮で開示することが定着していましたが、最近は大企業でも業績予想を開示しない会社が増えています。
業績予想を開示するメリットとは
義務はなくても、それでも多くの会社が業績予想を開示しているからには、それなりのメリットがあります。
まず、業績予想の開示は投資家とのコミュニケーションの一つですので、開示することでその企業が投資家フレンドリーなイメージになることができます。
また、中身の見えないものより、きちんと中身が見えているものの方が、人は安心して購入できるのと同じように、業績予想を開示した方が、投資家が株を買いやすくなるのです。
決算短信の業績予想開示について
決算短信とは言わば四半期ごとの決算速報のことで、上場企業はこれを証券取引所に提出する必要があります。
この決算短信には、決算結果の報告や、配当金状況、業績予想が記載されていることが一般です。
その際の業績予想は、自由記載形式でも行うことができるため、自分の開示したい内容だけを開示することもできますし、逆に記入せず非開示にすることもできます。
業績予想の修正とは
業績予想の修正とは、決算などにより以前に予想していた業績予想が、最新の予想と大きな差が出てしまった時に、最新の予想に修正することです。
業績予想の修正基準について
業績予想の修正をする基準は、項目ごとに決められており、売上高の場合は当初の予想から10%以上の増減が基準になります。
また、営業利益・経常利益・純利益の場合は30%の増減が修正基準です。
この基準よりプラスやマイナスがあった場合は、修正した値を開示しなければなりません。
業績予想の修正タイミングについて
業績予想の修正のタイミングは、いついつまでとは正確に決められてはおりませんが、決算短信の際にすることが多いです。
しかし、株価にプラスに働くような場合は早めに修正をして開示し、また下方修正は最終決算ギリギリまで引っ張るというケースもあります。
業績予想の修正銘柄一覧について
業績予想の修正は、投資家にとってはとても大事な情報ですが、どのタイミングで出るかもわからないので、逐一企業のホームページを見張っていることは出来ません。
そこで便利なのが、『みんなの株式』や『株マップ.com』といった株式投資の情報サイトです。
銘柄を検索するページから最新の修正情報を一覧で見ることができるので、大変役に立ちます。
業績予想の非開示とは
上場企業の95%近くの企業は業績予想を開示していますが、残りの5%弱の企業は開示していません。
そこで、一体どんな企業がどんな理由によって、業績予想を非開示にしているかについてまとめました。
業績予想の非開示理由について
業績予想を非開示にしたとして、ソフトバンク社が話題になったことは記憶に新しいと思います。
ソフトバンクは業績予想を非開示にした理由を『未確定な要素が多いため、業績予想を数値で表すことができないため』と発表しています。つまり、不確実な業績予想を開示して混乱を招くくらいであれば、非開示にした方が良いという理由です。
同じような理由から、東日本大震災のような未曾有の出来事が発生した時も、業績予想を非開示にする企業が増えました。
また、2018年に上場したメルカリ社は、業績予想を非開示にしたまま上場し、上場後に赤字決算で株価が急落しています。赤字を隠ぺいするために非開示にしたのではという憶測も飛んでおり、業績予想の非開示は投資家にとって決して良いイメージのものではありません。
業績予想の非開示企業一覧について
では最後に、業績を予想する方法について紹介したいと思います。
自分で企業の業績が予想できるようになれば、株式投資の際にも便利ですので参考にしてみてください。
業績予想の方法とは
では最後に、業績を予想する方法について紹介したいと思います。
自分で企業の業績が予想できるようになれば、株式投資の際にも便利ですので参考にしてみてください。
四季報での業績予想について
東洋経済社が出版している『四季報』は唯一無二の企業データブックであり投資家のバイブルです。
かつては厚さが10㎝はあろうという書籍のみでしたが、今はオンラインからも閲覧することができます。
この四季報の目玉の一つが業績予想なのですが、この予想は企業の出す業績予想ではなく、東洋経済社の四季報編集部の長年の経験による予想数字です。
その分、自分で修正する必要がなく、そのまま受け取ることができる業績予想の数値になっています。
オンライン版の四季報では、毎週木予備にこの業績予想をアップデートしているため、為替相場やニュースなどの経営状況を左右する因子を、タイムリーに予想に反映することができるのです。
業績予測の手法とは
業績予想をするには、まずその企業の情報を収集することが最初のステップになります。
過去の実績と開示された業績予想から、何度も上方修正する傾向があるなどのその会社の傾向を分析するのです。
また、その会社がどの分野に力を入れていているのか、売り上げの構成比がどうなっているのかを調べます。
そこに市場全体の動きや、過去の成長比率から見た生産量の推測、為替の値動きや社会経済全体の動きを加味して、業績を予想するのです。
まとめ
上場企業のほとんどは、業績予想を開示していて、当初の予想から基準値以上に増減があった場合は、修正をしています。
業績予想は義務ではないため非開示の企業もありますが、ネガティブな理由による場合もあるので注意しなければなりません。また、企業の開示している業績予想は企業の都合で、操作されている可能性が高いです。
株式投資情報サイトなどを利用し、情報を鵜呑みにせずに自分で修正できるようになりましょう。
あらゆる疑問を匿名で質問できます
約90%の質問に回答が寄せられています。
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