玉手箱の計数問題を徹底対策！例題や理解するコツを解説

玉手箱の計数問題には四則演算、図表の読み取り、表の空欄推測の3つの出題パターンが存在します。それぞれ情報処理能力を問うための設問であるため、一定の制限時間の中で多くの問題数を解かせる形式で出題される問題分野です。

玉手箱の計数分野は計算問題であるため一定の処理能力が求められる印象が強いですが、それは事前の情報と対策、練習によって対応できます。玉手箱計数の問題において必要な事前情報と対策に関して以下に紹介していくので、テストに不安を感じる方は参考にしてみてください。

玉手箱計数における四則演算は義務教育程度の基礎的な数字の扱いが行えれば問題なく対応できる方程式問題ですが、同時にスピード感が要求されます。

玉手箱における計数問題は数学能力ではなく情報処理能力を問うている問題傾向であるため、方程式の扱いを素早く行う訓練が必要です。これらの点を意識した上で、玉手箱計数の四則問題に関しての例題と解説を確認していきましょう。

四則計算の練習問題①

問題

□+96.1=6870

解答例

□+96.1=6870
□=6870-96.1
□=6773.9

解答するコツ

上記の問題においては、両辺を6で割ることで式を単純化しています。こうした問題では式を単純化するにあたって余計な掛け算や割り算を消去する発想が有効です。

四則計算の練習問題②

問題

□÷3=6.7+7+4.3

解答例

□÷3=6.7+7+4.3
□=(6.7+7+4.3)×3
□=18×3
□=54

解答するコツ

上記の問題でも、左辺の3を消去するために両辺に3をかけています。また、カッコ内の計算に関しても先にまとまりのよい数値になる部分から計算することでより計算しやすくなります。

四則計算の練習問題③

問題

1/6＋□＝1/2(※分数で)

解答例

1/6＋□＝1/2
□=1/2-1/6=3/6-1/6
□=1/3

解答するコツ

上記の問題では先に左辺に□だけ残し、右辺では通分を用いて計算しています。このように基礎的な知識を合わせて問題に取り組むことが必要です。

玉手箱係数における図表読み取り問題では、的確に情報を精査する能力を重点的に問われます。問題文から与えられる情報を有効に活用し、的確な計算式を組み立てる意識を持つことが重要です。

さらに、問題によってテーマや文脈が変化するので、特定の先入観にとらわれずに柔軟に問題に対応できるようにしておくと有利に進められます。以上の点を踏まえて、図表読み取り問題の例題とその解答例を見ていきましょう。

図表の読み取りの例題①

問題

ダムの年間取水量を100とすると、井戸水の年間取水量はどのように表示されるか。

年間取水量　158.9㎥

解答例

43.8:21.3＝100:X
X＝48.6

解答するコツ

上記の問題では与えられている情報から適切に立式できるかどうかが解答のポイントです。こうした問題では、まずxでおくべき不明値を正しく発見する意識とそれをもとに方程式や比例式といった形に落とし込む思考の柔軟性が重要です。

図表の読み取りの例題②

問題

2001年の研究費支出額が247億円のとき、対前年度比増加額率はおよそ何％か。

解答例

247÷132＝1.871
1.871－1＝0.871→87.1%

解答するコツ

この問題では、問題文と表上のデータを間違いなく対応させられるかがポイントです。問題文より2001年の支出額は247億円であることを踏まえると、表の縦軸の目盛りは10億円単位で示されていることが推測できます。

以上から、2000年の132億円という数字をもとに増加率を求められます。さらに、そこから導出された数字から増加率の基準となる2000年の数値分として1を引くことで最終的な増加率が導出可能です。

図表の読み取りの例題③

問題

以下の図はメーカーW社の推移です。2000年の拠点数を1とすると、2004年の拠点数はおよそどのように表すことができますか。最も近いものを以下の選択肢の中から1つ選んでください。
1）0.8
2）0.9
3）1.0
4）1.1
5）1.2

解答例

2,996÷2,810≒1.066
答え：4

解答するコツ

上記の問題では、主に拠点数に注目して解いていきます。2004年の拠点数を2001年のもので割ることで答えが導くことが可能です。このように、与えられた情報の中から活用する数字だけを適切に選び取る意識が重要です。

表の空欄推測問題では、与えられる情報を以下に効率よく活用できるかを問われます。この問題では一度に多くの情報が与えられるため、混乱してしまう可能性が高いです。

しかし、ここで求められているのはそうした情報の渦の中からいかに無駄なく適切な情報を活用できるかであり、その点に意識して練習すれば本番での混乱をある程度事前に予防できます。以上の点を踏まえ、表の空欄推測問題の例題と解説を確認していきましょう。

表の空欄推測の例題①

問題

図表を見て問題に解答してください。 
ある会社の支店のコピー機が回収対象となり、入れ替えが必要となりました。A～E各支店の入れ替え必要台数を見積もっています。
D支店の入れ替え必要台数は何台でしょうか。
1）193台
2）201台
3）203台
4）184台
5）189台

解答例

全体的に社員一人に対して必要とされるコピー機必要数として、約0.5台ほどであることから、Dの社員数の0.5倍の数値として181とします。

さらにその数値に部署ごとに配備される分のコピー機分を加算すると193となるため、答えは1

解答するコツ

この問題では、社員一人に対して必要とされるコピー機の数を割り出すことで空欄の数値を求められます。まず、コピー機必要数から部署数を引き、その上で社員一人当たりのコピー機の数を求めます。

この問題では、社員一人につきおよそ0.5台ほどが必要数となり、この数字を社員数にかけると181となります。最後に、初めに引いた部署数分を加算すると193となるため、1が正解です。最後の部除数分の処理を忘れないことがポイントです。

表の空欄推測の例題②

四則計算の練習問題を紹介してください。

問題

図表を見て問題に解答してください。
ある企業の1グループの顧客数推移を1995年～1999年までまとめたものです。1999年の契約件数は何件か推測してください。
1）130件
2）128件
3）121件
4）131件
5）124件

解答例

訪問件数に対して契約件数の割合が全体的に29%台であることから、1999年の訪問件数に対する29%に最も近いのは5であるため答えは5

解答するコツ

この問題では、いかに適切な推測値を算出できるかが問われています。全体として、毎年訪問件数と契約件数の数値は順調に伸びていることから、その傾向をもとに平均的な契約割合を導きます。

この問題では、それぞれの年数において訪問件数に対して契約件数の割合が29%台で推移していることがわかります。以上の点から、選択肢の中で1999年の訪問件数426に対して29%台の数値に最も近いものは5であるため、正解は5です。

表の空欄推測の例題③

問題

以下の表はあるサークルの学生数の推移を集計しています。

 （単位：人）

2020年の文学部の学生は何人と推測できるか？

解答例

2016:40÷200＝0.2＝20%
2017:30÷150＝0.2＝20%
2020:全体人数＝76+70+22+X
         文学部の学生数は全体の20%であること,
         文学部の学生の5倍の人数が全体人数であることから
         全体人数＝20X
以上から
　　　20x=76+70+22+X
　　　x=42
答え：42人

解答するコツ

はじめに、全体の人数に対して文学部の人数の割合の傾向を前年度のデータから求める意識が重要です。2016年のデータから、全体数に対して文学部の人数は20％であることがわかります。

2017年以降も同じように見ていくと、同様に20%の数値となっていることがわかります。以上から、2020年度の全体数とその20%を導くことで正解の値が推測可能です。

玉手箱の計数問題は、練習や対策などで得点源とすることが可能です。問題意図を把握した上で重点的な対策がより効果を発揮します。より具体的には、以下の点に気を配って練習することがおすすめです。

• 問題のパターンを把握する
• Webサイトやアプリを活用する
• 電卓の使い方に慣れておく

以上を把握しておくことで、より効果的かつ効率的に練習を進められます。

問題のパターンを把握する

問題パターンを把握するためには、数多くの問題をこなすことが最も効果的です。その際に、解き方をインプットしながら問題をこなすことを意識することで、より効率的に解き方と問題パターンが思考の中で結びつきます。

また、時間配分などの間隔も自然と研ぎ澄まされていくので、次第に余裕を持って問題に取り組むための基盤がつくられます

Webサイトやアプリを活用する

玉手箱の対策において、WEBサイトやアプリなどを活用することも有効です。参考書や書籍だけでなく、WEBサイトやアプリなどを用いることでテスト対策を無駄なく日常に組み込むことが可能です。玉手箱対策用のアプリなども存在するので、効果的な学習を隙間時間に行うことが期待できます。

電卓の使い方に慣れておく

玉手箱の計数問題では、電卓などを用いることができる場合があります。そうした場合に困惑しないために、日頃から電卓に慣れておくことが必要です。電卓の使用速度が問題の処理速度に直結する場合もあるため、日頃から意識的に練習しておきましょう。

玉手箱計数の問題は数字や情報処理といった問題が多く、そうした分野が苦手な方は敬遠してしまうかもしれません。しかし実際には問題の傾向把握と対策によって十分得点源とすることが可能な問題分野である側面もあります。

正しい事前準備をした上で問題に取り組むことで成果が望める分野であるため、事前準備をして本番の試験に臨みましょう。