
退職理由の一身上の都合以外の使い方や履歴書の書き方を解説
退職理由で幅広く使用されているものとして「一身上の都合による退職」が挙げられます。「一身上の都合による退職」は使いやすいですが、全ての状況で使用できるわけではありません。状況によっては、一身上の都合以外の理由を伝えた方が、円満退職に繋がることもあります。今回は、退職理由に一身上の都合を使う理由や一身上の都合以外におすすめな退職理由を解説します。 退職理由を考える際には、この記事を参考にした上で一身上の都合以外の退職理由を上手に活用しましょう。
退職理由で一身上の都合以外を使ってもよい?
退職理由で、一身上の都合以外の理由を使用してはいけないというわけではありません。
退職理由の詳細を聞かれることもあり、詳細まで伝えた方がトラブルを防止できるケースもあります。
状況によって、一身上の都合を使うかどうかを判断した方が、円満退職できる可能性が高まるため使い分けることが大切です。
一方で、退職届に退職理由を記載する際には、「一身上の都合」が頻繁に使用されています。
一身上の都合は、円満退職したい場合に使いやすく、大きなトラブルを防ぐときにおすすめです。
また、労働法上でも、会社に対して退職理由の詳細を申告する義務はありません。
そのため、退職理由で詳細を伝えたくない場合にも、一身上の都合は使用されています。
一身上の都合以外におすすめな退職理由
一身上の都合以外におすすめな退職理由を、下記5つのパターンに分けて解説します。
- 体調不良を理由に退職する場合
- 人間関係を理由に退職する場合
- 結婚を理由に退職する場合
- 上司からのパワハラを理由に退職する場合
- 給与未払いを理由に退職する場合
パターン別におすすめな退職理由は異なります。
特徴や使用時の注意点を理解しておけば、状況に合わせて自分なりに応用できるでしょう。
体調不良を理由に退職する場合
体調不良を理由に退職する場合には、「健康上の理由により退職させていただきます」と伝えましょう。
体調不良を理由にすれば、一身上の都合よりも説得力があり、引き止め辛くなります。
体調不良の内容には、脳出血や心筋梗塞、うつ病などが挙げられるため、スムーズに退職しやすいのが特徴です。
ただ、体調不良を理由にした退職は引き止められ辛いこともあり、仮病を使って退職する人もいます。
そのため、体調不良を理由に退職するなら、診断書を提出して証拠がある状態で退職するのがおすすめです。
人間関係を理由に退職する場合
人間関係を理由に退職する場合には、「人間関係を理由に退職させていただきます」と伝えましょう。
ただ、人間関係を理由にした場合は、職場に対してマイナスの印象を与えるかもしれません。
例えば、上司との意見の不一致によって退職したいと申し出た場合、上司にも迷惑がかかってしまう恐れがあります。
さらに、退職を伝えた上司がその事実を知らなかった場合、他のトラブルに発展する可能性もあるため注意しましょう。
人間関係のように、職場に対する不満がある場合には、一身上の都合を使うことをおすすめします。
やむを得ない理由があるなら、円満退職できるように柔らかく伝えることが大切です。
結婚を理由に退職する場合
結婚を理由に退職する場合には、「結婚を機に退職させていただきます」と伝えましょう。
結婚によって生活スタイルが変わる人も多く、会社からも受け入れられやすい退職理由の1つです。
会社に対する不満があるわけでもないため、円満退職できる可能性も高いです。
しかし、結婚を理由とした退職は女性の方が受け入れられやすく、男性は受け入れられ辛いこともあるため注意しましょう。
少しでも引き止めを防止したいなら、結婚以外の理由も付け加えることをおすすめします。
例えば、結婚したことを理由に引っ越しする旨も伝えれば、引き止められ辛くなります。
少し工夫するだけで、円満退職できるかどうかが異なるため、過去の退職者の事例も参考にしながら退職理由を伝えることが大切です。
上司からのパワハラを理由に退職する場合
上司からのパワハラを理由に退職する場合には、「パワハラを受けたことを理由に退職させていただきます」と伝えましょう。
問題点を具体的に伝えて退職することで、会社側にも納得してもらいやすくなります。
パワハラによる退職はデリケートな問題となるため、伝え方には注意が必要です。
パワハラについて理解していない上司に退職を伝えると、新たなトラブルを引き起こす恐れがあります。
パワハラの事実は一部の人のみに伝え、基本的には「一身上の都合」として退職すると、円満退職しやすいためおすすめです。
給与未払いを理由に退職する場合
給与未払いを理由に退職する場合には、「給与未払いが続いているため退職させていただきます」と伝えましょう。
給与未払いに対する退職は正当性が高く、引き止められる可能性は低いです。
会社に対する不満ではありますが、給与未払いは会社員として見逃せない内容であるため、直接伝えてしまっても問題ありません。
今までお世話になった会社や上司に対して、直接言うのは気が引けるという人も多いです。
しかし、はっきりと伝えなければ、お互いのためにならないこともあります。
円満退職するためにも、退職理由は明確に伝えることが大切です。
退職理由に一身上の都合を使う理由
退職理由に一身上の都合を使う理由は、下記の3つです。
- 様々な状況で使いやすいから
- トラブルを未然に防止できるから
- 印象を悪くせず円満退職できるから
一身上の都合を使う理由を理解しておけば、状況によって使い分けることも可能です。
一身上の都合を使うべきかそうでないかを判断するためにも、退職理由に一身上の都合を使う理由を理解しておきましょう。
様々な状況で使いやすいから
退職理由に一身上の都合が使われる理由は、様々な状況で使いやすいからです。
退職理由の本音で多いのが、人間関係や仕事内容、給与面などです。
退職理由の本音は言いづらいことが多く、そのまま伝えてしまうとトラブルになる恐れもあります。
例えば、人間関係を理由に退職したい時に直接伝えてしまうと「そんなことを思っていたのか?」のように、上司や同僚から反感を買ってしまうでしょう。
しかし、一身上の都合とすればほぼ全ての退職理由で使うことができるため、汎用性も高くおすすめです。
トラブルを未然に防止できるから
退職理由に一身上の都合を使う理由は、トラブルを未然に防止できるからです。
退職理由の詳細を伝えると、内容によってはトラブルに繋がる恐れがあります。
しかし、一身上の都合なら不必要なトラブルを防止し、円満退職しやすくなるでしょう。
退職理由を伝える際には、退職後の職場の雰囲気まで配慮する必要があります。
配慮せずに伝えると、退職後の職場の雰囲気が悪くなる可能性もあるため注意しましょう。
会社に対する不満を理由に退職を考えているなら、一身上の都合を使用することをおすすめします。
印象を悪くせず円満退職できるから
退職理由に一身上の都合を使う理由は、印象を悪くせず円満退職できるからです。
一身上の都合は退職理由を詳細に伝えるわけではないため、好印象のまま退職手続きを行えます。
退職するからと言って、わざと印象を悪くするようなことを言う必要はありません。
マイナスなイメージを与えてしまうと、退職手続きがスムーズに進まず、トラブルに繋がる恐れがあります。
円満退職するためにも、一身上の都合を上手く活用して、好印象のまま退職手続きを進めましょう。
一身上の都合を使う時に知っておくべきこと
一身上の都合を使う時に知っておくべきことは、下記の2つです。
- 会社都合退職の場合には使用しない
- 履歴書の退職理由にも記載できる
一身上の都合は、どんな状況でも必ず使用できるわけではありません。
また、退職理由をどのようにしたのかは、転職活動にも影響します。
間違った状況で一身上の都合を使用すると、自分自身が損をする恐れもあるため注意が必要です。
会社都合退職の場合には使用しない
会社都合退職の場合には、一身上の都合を使うのは不適切です。
自己都合退職か会社都合退職かによって、失業保険を受け取れる条件が異なります。
会社都合退職の内容としては、リストラや早期退職制度への応募などが挙げられます。
会社都合退職で退職すれば、失業保険を受け取りやすくなるためおすすめです。
反対に、自己都合退職と判断されると、本来もらえるはずの失業手当が受け取れなくなる恐れもあるため注意しましょう。
自分自身が損をしないためにも、どんな時でも「一身上の都合を使えば良いというわけではない」ことを覚えておくことが大切です。
履歴書の退職理由にも記載できる
一身上の都合を使って退職した場合には、履歴書の退職理由にも一身上の都合と記載できることを覚えておきましょう。
自己都合退職で退職すると、履歴書の退職理由に何を書くべきかと悩むことが多いです。
しかし、履歴書にも「一身上の都合により退職」と記載できるため、他のアピールポイントに時間を割けるでしょう。
ただ、転職回数が多かったり職歴にブランクがあったりする場合は、注意が必要です。
一身上の都合とだけ回答すると「他に何か理由があるのではないか?」と思われてしまうため、詳細まで伝えることをおすすめします。
一身上の都合以外の退職理由も活用しよう
退職理由では、どんな内容で退職を伝えるのかによって相手の印象が異なります。
一般的には、「一身上の都合」を使うことが多いです。
しかし、全ての状況で一身上の都合と伝えるのが良いわけではありません。
一身上の都合以外の退職理由も活用した方が、円満退職に繋がることもあります。
特に、体調不良や結婚などを理由に退職する場合には、具体的な理由を伝えた方が引き止めに合う可能性も低いです。
退職を考えている人は、一身上の都合以外の退職理由も活用した上で、円満退職することをおすすめします。
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