
就活の適性検査(SPI)とは?適性検査の目的や対策方法を解説
最近では、ほとんどの企業で選考において適性検査を行っています。適性検査では、学力の他にも本人の考え方や価値観などの性格を把握する目的で導入されています。適性検査が選考にどの程度影響するかは企業によって異なりますが、事前の対策が不十分であれば、選考にマイナスな影響を与える可能性があります。本記事では、就活に適性検査が行われる目的や、試験別の対策方法について詳しく解説します。
就活における適性検査(SPI)とは
就活をしている人は一度は「適性検査(SPI)」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
この適性検査(SPI)が何の目的で行われているか知らないまま試験を受けている人が多いと思いますが、どのような役割があるのか説明していきます。
- 適性検査って何?
- 適性検査には筆記テストとWebテストがある
- 主勝精が適性検査を受検した割合
以下では、この3点について詳しく説明していくので見ていきましょう。
適性検査って何?
適性検査とは企業が採用する際に「性格」や「知的能力」を測定するために行う検査のことをいいます。具体的には、「性格」では、その人の考え方や価値観を知りどのような仕事に向いているのか、組織に向いているのかなどを調べる検査です。
「知的能力」では「言語分野」、「非言語分野」の二つからコミュニケーションや知識・技能の習得に関するベースとなる能力を測定して、企業での水準が満たされているか判断しています。
適性検査には筆記テストとWebテストがある
適性検査には筆記テストやWebテストがあり、それぞれのやり方について説明します。
筆記テスト
筆記テストでは企業が指定する会場に出向き、そこでペーパー式のマークシートで受検するテストのことです。実際に企業の方と対面することになるため、緊張感がある中で受けることになります。
Webテスト
Webテストでは、インターネット回線の整ったパソコンから指定された日時までに受けるテストです。ネット環境が整った場所ならいつでも受けられるため、リラックスした状態で試験を受けることができます。
就活生が適性検査を受験した割合
日本の資格検定がアンケートを行った結果では「選考した企業の6割以上で適性検査があった」と回答した人は合計で63.1%でした。約6割の企業では適性検査が行われているためしっかりと対策しておく必要があります。
対策方法としては対策本を購入して勉強するほか、ネットで検索して勉強する方法など自分にあった勉強の仕方で対策することが大切です。
また適性検査といっても「SPI」や「玉手箱」、「TG-WEB」など種類があるので検査方法に合わせて、重点的に対策していけばいいか説明していくので見ていきましょう。
引用:適性検査とは?おススメの対策方法や押さえておきたい種類を大調査|日本の資格検定
適性検査(SPI)の目的
就職活動では面接や書類選考だけでなく、適性検査を実施している企業は多いです。企業側が思っていた人材とのミスマッチを防ぐため、企業が必要とする能力を兼ね備えているか判断するために適性検査が用いられます。
また、面接だけでは人柄を判断することは難しく、面接時と入社後のギャップに苦しむ企業も少なくありません。適性検査で「性格」と「知的能力」を把握しておくことで、このギャップを埋める目的のために使用されることも多いです。
就活における適性検査(SPI)の種類と対策
就活における適性検査(SPI)の種類と対策について解説していきます。適性検査の種類は以下の通りです。
- SPI3
- 玉手箱
- TG-WEB
- CAB・GAB
50%以上の企業で「SPI3」が用いられていますが、その他の検査もどのような内容なのか解説していくので見ていきましょう。
SPI3
2021年度の利用社数は14,400社、受検者数215万人と多くの企業で導入されています。
SPIでは主に言葉の意味や話の要約などを正しく認識できるか判断する「言語分野」と数的処理や論理的思考力を判断する「非言語分野」の2つがあります。
またSPI3では、学生の純粋な学力を判断することにも用いられるため、仕事で直結する学力が備わっているか見極めるためにも用いられます。
玉手箱
玉手箱は知的能力とパーソナリティの両方を測定する試験で「計数」、「言語」、「英語」、「パーソナリティ(性格)」の4つの観点から試験を行う適性検査です。
玉手箱は企業ごとに出題内容を変更できるという特徴があり、企業にあった問題を作り適性であるか判断できます。より効率の良い採用を行うために用いられています。
TG-WEB
TG-WEBはSPI3や玉手箱と同様に「知的能力」や「性格適性」を測定する検査です。活用している企業はまだ少ないですが、大手金融や外資系企業など有名難関企業で使われていることが多いです。
難易度が比較的高めに設定しているため、なじみのない問題が出題されますが、しっかりと対策し解き方を勉強しておけば、突破することもできます。
CAB・GAB
CABとGABは別の試験になり、「CAB」ではコンピューター職としての適性を見る試験となり「GAB」では言語や知能など職務適性を見る試験となっています。
IT業界に就職活動をするときは「CAB」の対策をしておくことが重要です。どちらも短時間で回答しなければ高得点に結びつかないため事前に対策しておきましょう。
適性検査で落ちることはある?
考え方や価値観を知るために適性検査を用いる企業もありますが、適性検査の結果によっては落ちる可能性はあります。
- 適性検査を重視している企業では落ちる可能性がある
- 足きりや絞り込みに使う企業もある
以下では、どういった内容で落ちるのか解説します。
適性検査を重要視している企業では落ちる可能性がある
適性検査の種類で説明したように「玉手箱」や「CAB」といった検査方法は専門制のある企業が使用することが多いです。どちらも企業側のニーズにあった問題が出題されるため、企業の求めている人材でなければ適性検査の時点で落ちる可能性があります。
適性検査を重要視して出題を考えている企業では、適性検査が採用するときの判断材料となるため、結果によっては落ちることも十分あり得ます。
足切りや絞り込みに使う企業もある
大手企業や大手メーカーでは受検者数が多いことから一人ひとり面接などを行う時間もないため「適性検査」で人数を絞るのに用いられることがあります。そのため一定の水準(学力)がなければ適性検査の段階でふるいにかけられてしまいます。
大手企業になれば高い得点の人ほど残りやすく、高得点を取らないと落とされる可能性が高いため、対策が必要です。
企業と相性が悪いと判断される可能性もある
適性検査では「性格」の検査も行われます。検査結果では、以下のような結果も出る可能性があります。
- 自分のやり方でしか進められない
- 周りと協調するのが苦手
上記のような性格だと、企業の社風と合わない結果が多いと落とされる可能性もあります。そのためただの検査として適当に回答しないで、適性検査も意識して対策することが大切です。
適性検査(SPI)で効果的な対策方法
適性検査(SPI)において、効果的な対策方法を解説します。「能力検査」、「性格検査」「その他」に分けて紹介していきます。
能力検査
能力検査には以下の4つの対策があるのでひとつずつ見ていきましょう。
- 事前に問題集を繰り返し解く
- 非言語(数学)こそ問題集を繰り返し解く
- 英語Web上の例題やアプリで対策
- 4.時間内に解く練習をする
1.事前に問題集を繰り返し解く
受験勉強やテスト勉強も同じですが、繰り返し問題集を解くことで傾向と対策を練ることができます。「この問題は見たことがあるからこの解き方ができる」のように何度も同じ問題を解くことで、解き方を覚えることができます。
2.非言語(数学)こそ問題集を繰り返し解く
非言語(数学)は公式があるので公式に当てはめるだけで解くことが可能です。公式の暗記をするためには、問題集を繰り返し解くことが大切です。数学は必ず答えが決まっているので解き方さえ分かっていれば、意外とスムーズに解くことができます。
3.英語Web上の例題やアプリで対策
問題集を購入して対策するのも一つの方法ですが、最近ではアプリやWebで例題が解けるので携帯で片手間に覚えることができます。電車の中や移動中でも、スマホでどこでも適性検査対策ができるのでオススメです。
またパソコンの扱いが苦手な人は、あえてWeb上で例題を解く練習をしておけば実際の適性試験のときでも慣れた手つきで対応にあたれます。
4.時間内に解く練習をする
適性検査では、分からない問題に時間をかけすぎて最後までたどり着けない就活生もいます。適性検査は時間内に、少しでも多く問題に回答することが大切であるため、時間を計測しながら問題を解く練習も大切です。ペース配分を把握しておけば、試験当日でも時間に焦ることなく挑めます。
暗記する問題よりも、問題形式を覚えて応用していくことで問題にもスムーズに取り組めるので覚えておきましょう。
5.暗記できる問題を理解しておく
能力適性検査では、国語などの言語分野では暗記で対応できる範囲があります。反対語や語句の意味、反意語や注釈の意味など暗記することでスムーズに回答することが可能です。
自分に可能な範囲で、暗記できるところは暗記してから試験に挑みましょう。
性格検査
性格検査では、以下の4つを意識して対策することが大切です。
- 一貫性を持たせて
- 企業が求める人材を事前に把握する
- 極端な回答は避ける
- 時間内に回答し終える
1.一貫性を持たせて
性格検査では、深読みしすぎて変に考えすぎないことが大切で、一問一問「素直に回答する」ことが一貫性を保ちます。
深読みしすぎて一貫性のない答えになると、企業側も矛盾の回答に目が行くので避けましょう。
2.企業が求める人材を事前に把握する
企業が求める人材と自分の考えに大きな相違がある場合は、いくら一貫性のある答えを出していても採用に繋がらないかもしれません。そのため、事前に企業が求める人材を調査し自分がそれに近いのか、近づけることができるのか調べておきましょう。
少しでも企業が求める人材に近づけることができるなら、検査結果を求める人材に近づけることも採用されるポイントです。
3.極端な回答は避ける
一貫性を持たせるために「素直な回答」が大切だと解説しましたが、あまりにも極端すぎる回答はよくありません。
例えば、「自分が合っていることは断固として曲げない」という質問に対し「よくあてはまる」と回答していると仕事上「頑固な人でいうことを聞かない」という印象を与えることになります。
業務に支障がありそうな極端な回答をしないように注意しましょう。
4.時間内に回答し終える
適性問題は問題量が多いため一つの問題に執着しすぎることなく、時間内にすべての問題に目が通るようにしなければいけません。答えにくい問題があればスルーして次の問題に移ることも大切です。
事前に練習問題では、何分で問題が解けるか挑戦しておくとよいでしょう。
その他
適性検査はすべて紙ベース、すべてパソコンというわけではなく、パソコンでも紙でもどちらにも臨機応変に対応できるように慣れておくことが大切です。
パソコンが苦手な方は事前にパソコンに慣れるように触っておくなど、対策しておきましょう。
適性検査は企業理念などに合わせて回答したほうが内定をもらえますか?
適性検査の中に、性格などのパーソナリティ診断、性格検査があると思います。 こういったものは正直に応えず、企業の理念に回答を合わせる必要はあるのでしょうか。 それとも自らの性格に正直に回答するべきなのでしょうか。
間違いなく、企業理念や業界特性、職種特性を考慮し、仕事で成果を出すために統計上必要な要素に合致した学生の方が、書類選考は通り易いです。当たり前ですね。
例えば、研究開発職志望で、飽き性だったら、研究成果が出る可能性は低いでしょう。 そして、内定を取ることと、…続きを読む
就活時の適性検査の重要性は企業によって異なる
適性検査の種類や対策を説明してきましたが、適性検査の重要性は企業によって異なるため、適性検査のみ対策をしていてはいけません。書類選考や面接など企業が重要視しているところはそれぞれ異なるため万全の対策をしてから就活に挑みましょう。
また事前に適性検査の有無を公表している企業もあるため、事前リサーチで効率よく対策することがポイントです。参考書を購入するのも良いですが、最近ではPCやスマホのアプリがあるため、積極的に活用することをおすすめします。
あらゆる疑問を匿名で質問できます
約90%の質問に回答が寄せられています。
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