
【年金手帳の発行】20歳になる前に届く場合があるって本当なの?
皆さん、年金手帳がいつ発行されるかについてご存知でしょうか。この記事では、年金手帳の発行に関する情報や、20歳になる前に年金手帳が発行されるケースなど詳しくご紹介致します。また、年金手帳が発行されないケースや、年金手帳が発行されなくても平気な理由についても解説致しますので是非参考にしてみてください。
年金手帳はいつ発行されるのか?
長く企業に勤務されている方は、いつ年金手帳が発行されたのかを覚えていないという場合がほとんどです。
年金手帳は、国民年金・厚生年金への加入記録がされている書類で、日本では20歳以上であれば就業の有無を問わず年金保険への加入が義務付けられています。
今回は、「年金手帳」の発行に関する情報について、まとめてご紹介していきます。
まずは、年金手帳がいつ発行されるのかを確認しておきましょう。
20歳になると家に国民年金被保険者関係届書がくる
日本では、20歳になると全員国民年金に加入することが義務付けられており、20歳の誕生日を迎える前月もしくは当月上旬に「国民年金被保険者関係届書」が自宅に送付されます。
この書類に必要事項を記入し返送すると、年金手帳が発行されるという流れです。
年金手帳は生涯にわたって重要な書類となり、就職が決まった場合など重要な節目で提出が求められるものということを把握しておきましょう。
年金手帳が手元に届くのは1ヶ月ほどかかる
「国民年金被保険者関係届書」が郵送されたら、必要事項を記入し、各都道府県の事務センターもしくは管轄の年金事務所へ返送すると、通常20歳の誕生日から1ヶ月程度で年金手帳が手元に送られてきます。
もし20歳の誕生日を数ヶ月過ぎても年金手帳が届かない場合は、まず「国民年金被保険者関係届書」の提出を行なったかどうか確認しましょう。
20歳になる前に年金手帳が発行されることもある
ここでは、20歳になる前に年金手帳が発行されるケースについて確認しておきましょう。
20歳以前の未成年で就職する場合
年金手帳は国民年金への加入記録がされているものであると同時に、厚生年金の加入記録もされるものです。
就職する際に、社会保険に加入する条件を満たす場合は、厚生年金への加入が必要になることから、20歳以前の未成年で正社員雇用された場合などは、そのタイミングで年金手帳が発行されることになります。
会社が発行手続きをサポートしてくれることもある
20歳未満で初めて就職し、入社時に会社の担当者から年金手帳の提出を求められたら、未成年で初めての就職だから年金手帳がない、ということを伝えれば所定の手続きを取ってくれます。
ここでの厚生年金加入の手続きをもって、年金手帳の発行となり、後日手元に手帳が届く流れとなります。
年金手帳が発行されないこともある
ここでは、年金手帳が発行されないケースについて確認しておきましょう。
公務員は年金手帳が発行されない
公務員は2015年10月までは、厚生年金ではなく共済年金に加入していたことから、2015年以前で、未成年で公務員としての勤務を開始している場合は、年金手帳が発行されていないということになります。
20歳以降に公務員になった場合は、20歳の段階で年金手帳を国民年金への加入に伴い年金手帳が届いているためこの例には含まれません。
2015年10月以降は、共済年金が厚生年金に一元化されたことから、年金手帳がなかった公務員に対しては「基礎年金番号通知書」という書類が年金手帳の代わりとして送付されています。
年金手帳はもう必要ない?
年金手帳が発行されていなかった公務員に対して、2015年10月以降に「基礎年金番号通知書」が送付されるだけで年金手帳そのものは発行されていないことからもわかるように、年金手帳そのものの必要性はありません。
現行の「基礎年金番号」が導入される前は、各年金それぞれに別の年金番号があり、その管理に問題が生じたことから、「基礎年金番号」が誕生したという背景があり、年金手帳での「基礎年金番号」の管理という概念そのものは変容する可能性が高いと見込まれています。
年金手帳が発行されなくても平気な理由
ここでは、年金手帳の発行が必要ではない理由について確認しておきましょう。
最も大事な基礎年金番号
先述の項目でもあるように、年金手帳の提出が求められるのは「基礎年金番号」を確認するという目的がある際に限ります。
実際に、年金手帳が発行されず「基礎年金番号通知書」で代用されている公務員のケースを考えると、重要なのは年金手帳ではなく「基礎年金番号」だということがわかります。
また従来「基礎年金番号」の提示が求められた手続きが、「マイナンバー」の提示で代用できるようになってきており、年金手帳の必要性が大きく下がり、年金手帳の発行そのものが廃止される可能性も考えられるでしょう。
ねんきんネットを使って自分の年金を調べる
「基礎年金番号」が記載されている重要書類として年金手帳は採用されていますが、「基礎年金番号」を確認する方法は、年金手帳を確認する以外にも複数あります。
次のような方法で「基礎年金番号」を確認することができるということを把握しておきましょう。
- 日本年金機構から定期的に郵送される「ねんきん定期便」
- 国民年金保険料の口座振替額通知書
- 国民年金保険料の納付書や領収書
- 年金振込通知書
このように、実際年金手帳がなくても「基礎年金番号」を確認することができ、「基礎年金番号」がわかれば、日本年金機構のホームページ「ねんきんネット」から自分の年金に関する全記録について確認することもできるのです。
つまり、年金手帳の役割は、「基礎年金番号」と「ねんきんネット」のふたつで網羅されているということになります。
まとめ
年金手帳は、「基礎年金番号」と年金に関する記録を確認するために必要な書類です。
一部の例を除いて、20歳以上であれば全員が取得しているもので、将来年金を受給する際の手続きに提出が求められるものなので、決して紛失したまま放置していいというわけではない、ということに留意しましょう。
ただし、今後の法改正などで年金手帳の扱いやその役割が大きく変わる可能性があるということを理解しておくことは重要です。
現段階では、国民ひとりひとりに与えられる重要な番号である「基礎年金番号」を管理する手帳として必携するものとして、まずは現在どこにあるのか、もし勤務先でも保管されておらず紛失していることがわかったのであれば、早急に再発行の手続きを行うことをおすすめします。
再発行に関しては、会社に勤務中であれば会社担当者に、自営業や失業中などであれば住民登録している市区町村役場もしくは管轄年金事務所に申し出ましょう。
あらゆる疑問を匿名で質問できます
約90%の質問に回答が寄せられています。
あらゆる疑問を匿名で質問できます
約90%の質問に回答が寄せられています。