この会社の将来性は化石燃料の将来性です。再生可能エネルギー事業も進めてはいますが。
ここ数年で年収はかなり上がった。四季報でも示されているとおり。業績が上がったのもあるが、一時期の離職者増加に加えて、急速に変化するエネルギー業界にあって、再エネ等新分野強化のために求職者を引きつけるためと思われる。 昇給は年1回、ボーナスは夏冬2回で春闘の結果で総額が決まるが夏冬同額支給。手当もかなり良くなった。 その結果、直近では中途率半分を超え、相当に魅力的な報酬水準になった。
残業は概ね月30時間に収まる。部署による差があるが、会社全体としてはワークライフバランスを促進している。 人が足りない、と残業が目立つ部署もあるが、よくよく内情を確認すると、ITを効果的に活用できていない、過度な根回し等、自らの首をしめた結果であるとも感じられるケース多数。
エネルギーという、近代の人類の生存、社会の発展に欠かせないものの安定供給という使命を負っていることが何よりのやりがい。 働きやすさは部署や上司によりけりであろうが、会社としてはかなり努力していると思う。 配属希望については、叶う叶わないは人によりけり。努力やアピール力が重要。
評価は長年あいまいかつ、査定に対した影響は無い感じであったが、パフォーマンスに報いるという人事制度改革により変わりつつある。ただし形骸化してしまって改革しきれていない部分も多々ある。 研修制度は色々とあるが、若手社員からは意味ないとの不満を聞くことが多い。
福利厚生倶楽部からベネフィットワンに変わってから良くなった。住宅関係等も相当充実した。 一時は属人的要素を極力排除するとの方針だったはずが、優秀な人材を引きつけるためやむを得ないとの判断なのか、そのあたりはうやむやになってしまった感がある。従業員としては良いにこしたことはないが。
女性割合は職種による。 一般職区分が廃止され、総合職としてのキャリアアップを会社としては女性に求めている様子。 廃止までには紆余曲折あり、女性社員それぞれの思いがあろうが、全体として役員まで昇進しようというほどの野心や希望を抱いている人はほとんどいない感じがする。現状、管理職は非常に少ない。どちらかというと、自分が自分が、ではなくサポート系業務を得意としている人が多い印象だが、優秀な女性社員が多く、もっと前面に立とうとしても良い気がする。 支援はかなり充実しているのではないか。少なくとも、結婚したら寿退社、妊娠したら退職勧奨ということはあり得ない。
変化するエネルギー業界において、ビジョンも変わりつつある。 利権ビジネスであったが、新分野ではこれから利権をとりにいかねばならないところ、核となる技術を持とうとしているか、していないのか、はっきりしない感はある。 経営層が目指す方向性を打ち出すのは良いが、上位幹部層のマインドセットが古い、あるいは自分が退職するまでは安寧であればそれで良いという考えなのか、あまりコミットしていない感はもある。 やはり、信賞必罰ではないために、無難にやっていく方が評価されやすいという文化が根付いてしまっているということなのか。
将来性はあると思う。 会社全体として、優秀な人材が多く、能力を十二分に発揮すればどこまでも伸びていくポテンシャルがあると思う。残念ながら、発揮せずともそれなりに平和にやっていけることが、伸びしろを抑制してしまっている。
経営者も相応に優秀。 しかし、優秀さを存分に発揮しない方が平和にやっていけるということなのか、昇進を重ねるほどに無難思考になっていく様子も感じられる。