
部下の叱り方はとても大事|中途半端だと思わぬ弊害を産んでしまいます
部下を叱る目的としては、生産しなければならないことや水準を上げるためなどたくさんあります。基本的には部下への中途半端な叱り方は弊害を産みますので、部下の叱り方のコツもご覧ください。叱りにくい女性部下への叱り方や、性格別の部下の叱り方を参考にしてください。
部下を叱る目的は?
どうして部下を叱る必要が生じるのか、事情は細かく分ければ色々ありますが、無断欠勤、遅刻やサボり、会社の備品の持ち帰りなど、人としての常識が欠落していることを正すためと、仕事に対する甘さを部下に自覚させる2つが代表的です。
叱り方もそれぞれ考えるべきでしょうね。
社会的常識や基準から逸脱した行動を戒めるため
すでに言及しましたが、部下に人として、社会人としての常識が欠落している場合には、上司としては部下を正すことが必要です。
自覚してやっている悪意と、本人が自覚のない善意の場合では叱り方は違ってきますが、どちらにしても、間違っている行動は戒めなければいけません、
業務上のミスやあるべき水準に達していないことを部下に自覚させるため
仕事でミスが多いとか、仕事の完成度が低いといった、仕事に対する考えが甘い部下を目覚めさせる叱り方にも工夫が必要です。
部下への中途半端な叱り方は弊害を生む
上司が部下の叱り方として重要なのは、とことん叱ることです。
それは語調がきついという意味とは違いますよ。
どうして叱られているかを部下に自覚させるまでという意味です。
屁理屈を並べ立てる部下に対しては、理屈で勝つのでも構いません。
中途半端で叱るのを終えてしまうと、わだかまりが残ってしまうものです。
そしていい加減な叱り方では、次のような弊害を生むことがあります。
例1.生産性が落ちる
部下が叱られた意味を100%理解しないと、どうせ仕事なんてやっても、やらなくても、また怖い上司が怒るだけとネガティブに考え、部下の仕事へのモチベーションがなくなって、生産性が落ちることも多いです。
そんな結果を生む叱り方はNGです。
例2.職場の雰囲気が悪くなる
部下が自覚できない叱り方だと、上司を悪者にして同僚に言いふらしたり、上司に対する態度が反抗的になることもあります。
そういう不穏な空気は、他の部下にもすぐ感じ取られますので、職場の雰囲気を悪くすることもあります。
そうそう、他の皆が見ているところで、叱るのは絶対ダメです。
例3.部下になめられる
上司が真摯にとことん部下を諌めず、なかばおちゃらけのような叱り方をしたり、「自分だってこんなこと言いたくはないんだけど」という態度を装って叱ってしまうのは、部下の信頼を損なうだけでなくて、部下に見下されることもあり、それがモラハラを呼ぶこともあります。
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部下の叱り方のコツ
では部下が自分の非を認め、納得できる叱り方はどのようなものでしょうか。
ルール・基準を逸脱した場合
遅刻欠勤が多かったり、仕事をサボる、業務時間中の居眠りなどの職務怠慢や、会社の備品を自宅に持ち帰るとか、機密情報を外に漏らすといった場合には、まずはルール違反の事実関係を突きつけ、部下本人にそれを認めさせることからです。
悪意の場合には、ともかく言い訳もたくさんいうと思いますので、とりあえず聞き(傾聴)、どうしてそれが間違いなのかを明確にし、部下に不正を認めさせましょう。
業務上のミスや、取り組み不足があった場合
他の部下に比べ、仕事の完成度が極めて低い場合、仕事に対する考えが甘い、あるいはそもそも仕事の仕方がわかっていないということが考えられます。
適切な叱り方は、まずは部下と向き合い、事実を明らかにします。
その上でどうしてそういう結果を生むのか、部下に自己分析をさせます。
仕事がわかっていない場合はその段階でわかります。
その後今後どのように仕事を進めるべきかを諭し、部下に改善プランを立てさせましょう。
女性の部下の叱り方
今や男性よりも、はっきり物がいえて、勇敢な女性が多い時代ですので、今更女性の部下の叱り方を、男性の部下と別に考える必要もあまりないですし、次にあげるべからず集は、誰にでも当てはまる場合が多いと思いますが、ここは伝統的な(女性の)部下の叱り方として、お話しします。
男性だって、叱られて人前で泣く時代です。
そもそも叱る方だって大変なのに、部下に泣かれてしまうと、心が折れますよね。
部下のメンタリティを踏まえた叱り方をすることが肝心であることを、心にとめてください。
他人と比較する叱り方はしない
従来の考え方では、男性は他の誰かと比較されると、闘争心に火がついて発奮するが、女性は他の人と比較されると、自分はダメ人間だと悲観して、仕事に対するモチベーションがなくなってしまう場合が多いとのことですが、今は、特に若い男性にはそういう人が多いと思います。
他人と比較する叱り方は、女性にも男性にも部下にするのはやめましょう。
あくまでも部下がしたことに対して叱りましょう。
自分の過去と比べた叱り方をしない
上司が部下の年齢のころの仕事ぶり、部下の現在の仕事ぶりを比べ、結論として褒めるのはまあいいとして、叱るのはやめるべきです。
ドッグイヤーといわれる今の世の中では、一年前であっても働く上で状況が違うのです。
上司の過去の栄光と自分の不備を比べられて、納得できる部下はいません。
女性は冷静にそのあたりを判断する人が多いですから、叱った挙句嫌われます。
褒める言葉とセット、もしくは最後に期待の言葉を伝えてあげる
間違えを正すために叱って、叱った後ろにある本当の意味を伝えましょう。
部下の今後に期待しているということです。
これをきちんと伝えられるのが、よい叱り方です。
叱られると自分は上司に見捨てられる、もうダメだと部下は落ち込みますが、自分の仕事ぶりに少なからず自信を持っている女性には、叱られたあとで上司の言葉の本当の意味が、魔法の言葉になりえます。
部下それぞれの叱り方
すでにお話しした通り、部下のメンタリティを考えた上で、叱り方を考えるのがよい方法です。
内向的なタイプの部下への叱り方
内向的なタイプの部下の叱り方での注意ポイントは、人前で叱ってはいけないということです。
ますます落ち込んで生産性がダウンするかもしれません。
外向的なタイプの部下への叱り方
外交的なタイプの部下なら、叱られることで、奮起することもありますので、内向的なタイプとは対照的に、わざと人前で叱るのも、うまい叱り方かもしれません。
論理的なタイプの部下への叱り方
論理的なタイプで理屈で押してくる部下へは、同じく理屈で返すのがよい叱り方です。
抽象的な者の言いようはダメで、具体的で数字に基づいた方法がよいでしょう。
部下の叱り方まとめ
部下を叱るのは、上司も疲弊しますが、きちんと叱ることができる上司は、部下に信用もされますし、何より自分も成長できる人です。
上司の方には、ぜひ自分も部下も共に成長できるような叱り方を身につけてほしいです。
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約90%の質問に回答が寄せられています。
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