社長の年収は高いのか？低いのか？【実態を徹底解説致します】

社長の年収の決め方とは

社長の年収は、通常、役員報酬と呼ばれるものになります。役員報酬の総額は株主総会又は取締役会にて決定することになります。

内訳はある程度、社長の意向が反映される可能性が高いです。

なぜかと言いますと取締役会にて役員報酬の分配が通常決められるからです。

取締役会の実質のトップは、代表取締役である社長の場合がほとんどですので、社長が役員報酬の采配を持っていると考えていいでしょう。

会社の年商と社長の年収の比較

会社の年商と社長の年収の比較ですが、社長の年収は会社の年商に比例すると考えていいです。

年商が大きくなれば、社長の報酬も増えるのが普通です。

また、中小企業と大企業によって、社長の報酬の考えが異なってきます。

中小企業の社長は、会社とプライベートが一体に近いので、年商と年収の関連性がより強くなります。

一方、大企業の社長の年収は、ある程度制御がかかりますので、急激に年商が上がったからと言って、年収も同程度上がるということはないです。

大企業の社長の年収はどのくらいなのか

大企業の社長の年収はどのくらいか気になるところですが、会社によって大きな差があり一概にいうことは難しいです。

1億円以上の役員報酬を受領している役員がいる上場企業は有価証券報告書に開示しなければいけなくなっていますが、全ての企業の社長が1億円以上もらっているわけではありません。

業績のいい会社もあれば、業績が悪く役員報酬を抑えている会社もあります。

また、会社創業以来、役員に大きな報酬を与えない考えを踏襲している会社もあれば、外資系企業のように、10億円単位の役員報酬を支払う会社もあります。

標準的な報酬ということを前提にすると、2,000万円～7,000万円程度が妥当な範囲になるのではと考えられます。

どの業界の社長の年収が高いのか

どの業界の社長の年収が高いかというと、やはり時代の先を進むIT関連企業の年収が高い傾向にあります。

そのほかとしては、 業界での分類というより、欧米型の経営の仕方を取り入れている企業は、社長の報酬や役員の報酬が高くなっています。

特に、欧米方式であるアパレルや家電メーカー、自動車メーカーは高額報酬になります。また、外国人が企業にトップになっている企業や、外資系企業の日本法人の社長は相対的に高額報酬になる傾向です。

大企業の役員の年収は？

大企業に役員の年収についてですが、執行役員と取締役でもだいぶ金額が異なります。執行役員は事業責任者になり、責任は大きいですが、取締役に比べ報酬は抑えめになります。

取締役は、会社経営の権限と責任を負う立場として、高額の報酬を会社が支払う傾向にあります。

これらをひとまとめにして役員年収と考えると、おおよ2,000万円〜4,000万円程度が標準的な大企業の役員報酬の範囲になると考えられます。

中小企業の社長の平均年収は？

中小企業はオーナー企業が多いので、社長独断で報酬を自由に決められる場合もあります。

また、会社と社長の立場をはっきり線引きせず、業績がよければ多くの報酬を社長に支払いをし、将来の不測の事態に備える傾向にあります。よって、大企業の社長よりも中小企業の社長の方が大きな報酬を手にしていることもよくあります。

概算になりますが、平均年収としては、2,000万円～8,000万円程度になります。

中小企業の役員の年収は？

中小企業の役員も業績がいい会社もあれば、経営状況が良くない会社もあるので、役員報酬の差は結構出てきます。

それに比べ、大企業は業績が比較的安定しているので、大企業の役員はあまり業績に左右されず安定した報酬を手にすることができます。

中小企業の役員報酬は、大企業の部長クラスの年収が一つの基準になると考えられます。よって1,000万円～2,500万円程度が標準的な中小企業の役員報酬の目安になります。

社長の年収の決め方とは

中小企業の社長の年収の決め方も、大企業と同様、取締役会や株主総会で決定することもありますが、中小企業はオーナー企業や同族会社が多いため、社長の一存で社長報酬を決めることが多いです。

企業業績によって社長報酬を変更し、税金対策を検討したりすることもあります。そういう意味では、中小企業の社長報酬は柔軟に対応できる傾向にあります。

海外の社長の年収について

海外の社長の年収は、日本に比べて段違いに高くなっています。

数億円を超える金額が当たり前です。なぜかというと、プロ野球選手のように年棒契約のようになっているので、業績が悪くなればすぐに解雇になることがあります。

それだけ責任を負う組織になっているので、社長への在任期間中は高額の報酬を受け取ることになります。

また、海外は特に株主の意見が強く、株主対応や買収防衛対応など広い範囲の経営視点をもつ必要があります。

海外の役員の年収について

海外の役員の年収は、海外の社長と一緒で、日本の役員とは比較にならないほど高いです。日本の役員の2倍から3倍は報酬として受け取っているでしょう。

海外の役員は、日本と違い、数年の在任期間が終了したらステップアップとして、報酬条件の良い会社の役員に積極的に転職していきます。

これを転々と行いますので、自然と役員の報酬は高くなります。

社長になって高い年収を稼げるようになりたいと思う方もいるでしょう。社長になって成功をすれば、サラリーマンよりも高い年収を稼ぐことができるでしょう。

ただし、勢いのみで社長になってしまうことはあまりおすすめできません。しっかりビジネスを学んでから、社長として企業することをおすすめします。

3年後に、社長になりたいと思っています。

3年後に、社長になりたいと思っています。是非何かアドバイスを下さい！

社長になるのを目的化しちゃダメ。ただの手段 …続きを読む

社長はあくまでも手段であり、目的を考えてから社長になるという手段を選ぶべきだと言えるでしょう。他のQ&Aも確認していきましょう。

皆さんは社長になりたいと思ったことはありますか？

将来は起業したいと思っている大学1年生です。

昔から会社を作りたいと思っているのですが、皆さんにはそのような考えはあるのでしょうか？

やはり会社を作った方が楽しいと思いますし、直接社会を変えている感じがして良いなって思います。

カッコ良いですし、お金もたくさん持っていますし、皆さんは社長になりたいと思ってますか？

社長になるのはめっちゃ大変ですし、大半は一年で潰れます。質問者様が本当にやりたい事があって起業したいのであれば応援しますが、ただ単に社長カッコいい!お金稼ぎたい!等のイメージで目指すものじゃないです。プロ野球選手カッコいいめっちゃ稼げるし俺もなりたいと言ってる様なものです。裏では何万の人が失敗し、物凄い努力と運があって初めて成功できるものです。大学一年から社長目指すとか夢語ってるだけでなく、ちゃんと知識や知見等広めた方がよっぽど為に …続きを読む

かっこいいイメージの強い社長ですが、実際は会社のほとんどが1年半で潰れていくそうですので、本当にやりたいことがあれば社長になるのも良いと言えるのではないでしょうか。

社長や役員の年収は、一般のサラリーマンからすればかなりの金額になりますが、海外の社長や役員に比べまだまだです。

どちらの報酬が社長、役員への対価として正しい金額なのかは難しいところですが、今後、日本企業も欧米型に移行していき報酬がどんどん高額になっていくでしょう。