
広がる活躍の場!需要が増えている年金アドバイザーの取得難易度とは?
皆さん、「年金アドバイザー」についてご存知でしょうか?年金アドバイザーとは、銀行業務検定協会が実施している民間資格で、主催団体からわかるように、金融機関に従事している人やファイナンシャルプランナー・社労士を目指す人が多く、年金に関する専門的知識を有することを認定するものです。今回は年金アドバイザーの関連資格と難易度比較についてなど、詳しくご紹介します。
年金アドバイザーとはどのような資格か
少子高齢化が急速に進むなか、老後の生活をどのように維持するか、資産運用や年金制度への関心が強くなってきています。
実際、年金制度については、日本年金機構のホームページなどから基本情報を得ることは可能ですが、自分のケースを細かく把握するのは難しいというイメージがあります。
そういうときに頼りになるのが「年金アドバイザー」です。
今回は、これからの時代需要が高まることが見込まれるこの「年金アドバイザー」について、その資格概要や難易度、関連資格との難易度の比較、活用方法について、それぞれご紹介していきます。
まずは、「年金アドバイザー」の資格の概要について確認しておきましょう。
年金アドバイザーは銀行業務検定協会が認定する民間資格
「年金アドバイザー」とは、銀行業務検定協会が実施している民間資格です。
その主催団体からわかるように、金融機関に従事している人やファイナンシャルプランナー・社労士を目指す人が多く受験しているもので、年金に関する専門的知識を有することを認定するものです。
この資格があることで、銀行などの金融機関の窓口で、年金に関する相談や指導をすることが可能になります。
民間資格ということもあり、この資格があるから個人として年金相談業務を受注することはできません。
年金アドバイザーは4級から2級までの資格がある
「年金アドバイザー」には1級は設定されておらず、4級から2級までで認定されます。
2級が最も高度なレベルで、年金・公的保険に関する相談や金融機関などでの社内研修や指導に相応する実践的・専門的知識を有することを認定します。
レベルによって難易度や求められる知識が異なり、受験者の大半は3級を受験しているという統計があります。
3級は年に2回実施され、1回につき1万人程度の受験者がいます。
2級と4級は年に1回の実施で、それぞれの受験者は2000人程度です。
年金アドバイザー試験は難易度
ここでは、「年金アドバイザー」試験の合格率・難易度について確認しておきましょう。
年金アドバイザー試験各級の合格率とは
「年金アドバイザー」の合格率は、各級によって差異があり、それぞれの級での合格率は次の通りです。
- 2級:約26%
- 3級:約36%
- 4級:約60%
このように、2級と4級では相当な合格率の差があることがわかります。
合格率が高いことから、誰でも簡単に合格できるような試験という判断ができるわけではなく、特にこの「年金アドバイザー」を受験する人の多くは、金融機関に勤めていて、業務上での必要性があっての受験していることから、受験者のレベルそのものが高いということも考えられます。
年金アドバイザーは難関資格には分類されない
一般的に難関資格と呼ばれるものの合格率は、20%を下回るものがほとんどで、例えば難関資格とされている「宅建」で16%程度ということを鑑みると、「年金アドバイザー」の最難関2級で26%というのは決して難関資格というものではありません。
特に4級は3択の選択方式の試験で、その難易度はかなり低く、多くの場合は4級を受験せず3級から受験しているといわれています。
年金アドバイザーの関連資格と難易度比較
ここでは、「年金アドバイザー」の関連資格と難易度を比較しておきましょう。
相続アドバイザーの試験内容と難易度
「相続アドバイザー」は銀行業務検定のひとつで、「年金アドバイザー」と同じく金融機関勤務者が多く受験しているという特徴があります。
相続実務に関する専門知識や、相続税の計算や相続に関する民法の知識を有することを認定しますが、実際相続に関する実務を行う権限が持てるものではありません。
あくまで、相談者と専門家の間を結ぶアドバイザーの立場であることを理解しましょう。
合格率が25%をきることが多く、難易度としては決して低いものではありませんが、過去問を重点的に勉強すれば決して難しいものではないといえるでしょう。
ファイナンシャルプランナーの試験内容と難易度
「ファイナンシャルプランナー」は近年人気が上昇しているしかうのひとつです。
以前は銀行検定のひとつとして「ファイナンシャルプランナー」試験がありましたが、2017年に廃止されました。
現在、ファイナンシャルプランナーの資格として主なものとして、「FP技能検定」という資格があります。
「FP技能検定」は国家試験で、3級であれば入門者レベルで合格率は5割を超えています。
2級でも、35%程度の合格率で、他の国家資格に比べると難易度は低めと考えてもよいでしょう。
社会保険労務士の試験内容と難易度
「社会保険労務士」通称「社労士」は、労働者に関する入社から退職までのあらゆる手続きと労働問題等に関する全ての業務に関する専門知識を有することを認定する国家資格です。
社労士の試験は、出題範囲が膨大で、その試験時間が3時間半と非常に対策が難しく、かつ合格率が6%程度と非常に難易度が高い資格といえます。
年金アドバイザー資格はどのように役立てるか
ここでは、「年金アドバイザー」の資格はどのように活用できるかについて確認しておきましょう。
年金アドバイザー資格が活かせる職業とは
「年金アドバイザー」資格を活かせる職業としては、やはり年金関連の業務を行う日本年金機構や年金機構の委託を受けた業務をする職業に限定されます。
また、銀行などの金融機関の年金相談窓口などでも、「年金アドバイザー」の資格を活かすことができるでしょう。
今後、年金に関する意識が高まるなか、活躍の場がさらに広がることが見込まれています。
就職直結を狙うためには3級受験がおすすめ
年金に関する専門知識があり、業務に活用できるレベルであることを証明するのであれば、3級の合格をまず目指すことをおすすめします。
2級になると、先述の社労士(社会保険労務士)の試験科目に国民年金法と厚生年金保険法があることもあり、社労士の試験勉強の一環として、2級受験を目指す方も多く、国家資格取得の準備として「年金アドバイザー」を活用するというのも一つの方法です。
まとめ
年金についての知識は、今後より重要視されると見込まれています。
金融機関に勤務する人以外でも、年金への関心から受験に挑戦する人も年々増加傾向にあるといわれており、これからの時代への備えとして、「年金アドバイザー」資格の取得は挑戦する価値のあるものだといえるでしょう。
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