
【文系の学生はIT業界に就職できるのか】必要な資格や注意すべき点とは?
10年未満に大規模な人材不足が予想されるIT業界では、今後ますます人材獲得の競争が激しくなるでしょう。IT業界は理系学生が行く業界だと思っている方が多いようですが、そうでもないようです。プログラミングは未経験だけどIT業界にいきたいという文系学生がIT業界に就職するために気をつけるべきこと4つをまとめてみました。
文系学生はIT業界に就職できる?
2030年にはIT業界の人材不足は78.9万人になる
Googleが発表したスマートスピーカー「Google Home」では家にいながら、話しかけるだけでお気に入りの音楽をかけられたり、外出前に天気を聞いたりできます。
今後、ますます人々のライフスタイルに浸透が予想されるIT業界ですが、経済産業省発表した「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」では、10年後の2030年に78万人の人材不足が生じると言われています。
➢ 現状のITエンジニアは不足してると聞きますが本当ですか?
これは同じく2030年にIT業界に関わると予想されている人口85万人とほぼ同じ規模になります。
IT業界の人材不足が加速すれば、その分、希少性が高まる傾向にあるので、業界や人材に対する期待も文系理系問わず高まっていくでしょう。
文系でIT業界に就職できる職種とは
IT企業を狙う就活生の多くは、初めは「なんとなくIT系をやってみたいなー」という気持ちを持っているのではないでしょうか。
IT業界といっても様々な業種があります。
通信やWEB、ネット広告、ハード・ソフトウェア、情報処理システムなどがあり、その中にも数多くの仕事があるのです。
多くの場合、企業の研究職・開発職といった専門的な知識や作業が求められる職種は理系の大学院を出た学生などが採用されますが、文系の場合どういった職種があるのかみてみましょう。
文系にオススメのインターネット業界の職種
▶︎インターネット業界・・・webデザイナー、webディレクター、webマーケター、企画職、プログラマー
▶︎情報処理サービス業界・・・ITコンサルタント、プロジェクトマネジメント、セールスエンジニア
▶︎ソフトウェア業界・・・プログラマー、システムエンジニア、ネットワークエンジニア
▶︎ハードウェア業界・・・組み込みシステムエンジニア、ハードウェア設計技術者
こういったものが文系学生がIT業界に進むとしたら求められる業界になります。
IT業界での内定に有利なスキルや資格とは
IT業界へ就職するために最重要なことは資格じゃない?
本格的に就職活動が始まっていない時期の準備として資格を取得することは就職や内定に有効なのでしょうか?
IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が、今後人材を拡大する上で、IT人材に求められる技術力として企業に実施したアンケートでは、1位に「顧客(業務)分析力、企画力」が入り、3位には「プロジェクトマネジメント手法」が入っています。
いずれもヒューマンスキルと呼ばれるもので、アプリケーション技術といったスキル面よりも、より良い業務を行うための分析力や企画力の方が求められる傾向にあるといえます。
面接で同じ評価の人がいれば資格は優遇される
「ヒューマンスキルが優遇されるのであれば文系の私は資格を取らなくてもいいか」というと、そうでもないです。
人を見極めるというのはベテランの人事でも難しいとされる中、採用したい候補者の評価が同じくらいになるということも少なくありません。
ましてや比較対象が同じ文系同士で、片方が資格を持っているとなると、そちらが優遇されるでしょう。
➢ IT未経験ですが、転職する時は資格があった方が有利なんですか?
それでは文系が取得しておいた方がいい資格にはどういったものがあるのか見てみましょう。
文系出身にオススメしたいITの資格
▶︎ITの基礎力をつけたい・・・ITパスポート、基本情報技術者
▶︎プログラミングの知識をつけたい・・・Java(Oracle Certified Java Programmer Bronze)、PHP技術者認定試験、Ruby技術者認定試験
▶︎サーバー関連・・・LPIC(エルピック) level1、level2
▶︎ネットワーク系・・・CCNA、CCNP
プログラミング関係の資格やサーバー、ネットワーク系の資格は、文系で技術に触れたことのない方が一から取得するには時間がかかってしまうかもしれん。
ですが、ITの基礎力をつけられる資格であれば事前知識がなくとも3ヶ月ほどで合格可能なレベルです。
基礎力の資格を取得したとしても、面接の場面で、資格を業務に活かしたいと伝えるよりは、「入社してすぐにスピードダッシュが切れるよう準備と思って取得した」と、目標に対して着実に努力できる姿勢や意欲を打ち出す方が好印象です。
まずはIT企業のインターンシップに参加する
IT企業の中身を知るには、大学2,3年生でインターンシップに応募するのが手っ取り早いです。
IT企業のインターンシップは、基本的に実際の業務を一人で行なったり、参加者同士でチームを組んで実際の企業の新規事業を考えて社員にプレゼンするものなど、多岐にわたります。
中にはインターンシップに参加している学生に優先的に内定を与える企業もあり、それ以外にも下記のようなメリットがあります。
インターンをすることのメリット
- 企業の担当者や社員とワークをするのが多いので、入社後のイメージがつく
- 入社前にどういった学生が今後同期になる可能性があるか分かる
- 実際の業務レベルのワークをこなすことで業務に対する向き不向きが分かる
- チームや社員からのフィードバックを受けることで自分の強みや弱みが明確になる
インターンシップは3社以上受ける学生も珍しくありません。そうして自分の中に比較対象が増えるほど、選択肢を「選ばされる」状態から「選ぶ」状態になる可能性が増します。
ぜひ機会を見つけ出して参加することを検討してみてください。
ランキングが高い大手以外にベンチャーを見よう
「知名度がある」ということが企業の採用戦略のひとつでもある
就活を意識し始めると、誰しも一度は業界の人気企業ランキングのサイトを見た経験があるのではないでしょうか。
何故、大手ではなくベンチャー企業を見るべきか
そのランキングの上位を占めている企業は、どの企業も一度は聞いたことがあると思います。
皆さんも就職活動を始めるとき、何をしていいかわからないなら、まずは自分の聞いたことのある企業に興味を持つでしょう。
しかし、それこそ、知名度を高めるという企業の採用担当者が常に考えている戦略の一つです。
そうして最初に気になってくれた多くの学生の中から選別したいと考えているからこそPR活動にも投資をしています。
大手企業が決してダメというわけではないですが、最初から人の手が加わったランキングで、自分の選択肢を狭めてしまう必要はありません。
大企業もベンチャー企業も広く検討して、担当者と実際に会うことで、初めて自分の目や耳で聞いたことを元に判断できるようになります。
➢ 大手企業やベンチャー企業に勤めるメリットやデメリットは何ですか?
上記の回答によると、自分がどういった環境において働きたいかによるということですね。
IT業界人気企業ランキング
楽天が出している「 IT業界新卒就職人気企業ランキング 文系」をまとめてみました。
1位 | NTTデータ |
2位 | 富士通 |
3位 | 楽天 |
4位 | グーグル |
5位 | アクセンチュア |
6位 | ヤフー |
7位 | 伊藤忠テクノソリューションズ |
8位 | SCSK |
9位 | NEC(日本電気) |
10位 | LINE |
Rakuten みん就
こういったものになりました。
前述したように、あまり就職ランキングや人気企業ばかりを受けるのではなく、自分がどういった環境において働きたいかということを考えて就職活動に取り組みましょう。
まとめ
いかがでしたか?
文系の学生がIT業界へ就職する方法や、注意点について紹介してきました。
早いうちからインターンをしたり、プログラミングを勉強するなどして、他の就活生と差をつけましょう。
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