【日給月給制とは】メリットデメリットを比較しながら詳しく解説

日給月給制という言葉をご存知ですか。日給月給制とは、どのような給与形態なのでしょうか。日給月給制について詳しく解説します。
 

日給月給制とは何なのか

日給月給制とは、1日単位で給与を定め、月に1度まとめて給与を支払うという給与形態です。

日給月給制では、1日の給与を積み重ねたものを給料日にまとめて受け取ることになるため、労働日数が多かった月は給与が増え、労働日数が少なかった月は給与が減るというかたちになります。

これに対して、日本で一般的に多く採用されているものが完全月給制です。完全月給制は、1ヶ月を単位として給与が固定されて支払われます。

つまり、従業員が1ヶ月に何日働いたとしても、反対に何日欠勤したとしても、定められている固定額の給与が支払われるかたちです。
 

給与形態の種類は？

他にどのような給与形態があるのかをご紹介しましょう。

1. 時給制
   時給制とは、給与を1時間単位でいくらと決めている給与形態です。「時間」を単位として給与が決まるので、アルバイトやパートといった勤務時間が一定ではない働き方の人に多いです。
   
   また、残業代そして休日出勤代を算出する時にも使われています。
    
2. 日給制日給制は、1日いくらというかたちで定められた給与形態です。1日の勤務時間が決まっているという場合が多く、毎日賃金を支払います。
   
   まとめて1度で給与を支払う場合は日給制ではなく、日給月給制となります。
    
3. 月給制
   月給制とは、1ヶ月の勤務に対していくらと決められている給与形態です。一般的に多くみられるかたちで、完全月給制の場合は遅刻や早退、欠勤をしても賃金が差し引かれることがありません。
   
   ただ、賞与の額が会社の業績または個人の成績によって変動する場合があります。
    
4. 年俸制
   年俸制は、1年間の勤務でいくらと定められている給与形態です。会社の役員またはスポーツ選手などによく見られもので、提示された給与額を12分割または14分割して支給されることが一般的です。
   
   月給制とは違い、事前に給与が確定しており、変わることはありません。
    
5. 歩合制
   歩合制とは、仕事の成果や業績などに応じて変動する給与形態です。
   
   営業職などによくみられるもので、いい成績を出すことができれば、固定給に報酬が上乗せされる仕組みになっています。
    
6. 完全歩合制
   完全歩合制は、売上高や出来高に応じ、報酬が支払われるという給与体系です。歩合制とは違い固定給はなく、すべて業績や売り上げによって給与が決まります。もちろん給与がゼロになる可能性もありますが、業績次第では高収入を得ることも可能です。
   
   ただし、完全歩合制を採用している雇用契約は法律上認められてはいません。この制度は、「請負契約」または「業務委託」のもとで働くフリーランスの人に適用される給与形態です。

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結局のところ、日給月給制は損なのでしょうか、得なのでしょうか。

日給月給制のメリットとデメリットをご紹介します。
 

日給月給制のメリット

日給月給制のメリットは、給料がアップすることがあるという点です。働いただけ給与をもらうことができるので、忙しい月に残業代や休日出勤代が追加で計算されることになり、収入が増えます。

また、日給月給制の場合は、休みがとれやすいというメリットもあります。

月給制の場合は1ヶ月の給与が決まっているため、従業員が休みを取ると会社は損をすることになります。しかし日給月給制であれば、そのようなことを気にする必要がありません。
 

日給月給制のデメリット

日給月給制のデメリットは、給与が一定額ではないという点です。祝日が多い月や、病気やけがなどで休んでしまった日、遅刻や早退、結婚などがあった月は、そのまま給与に反映されて給与額が減ります。

また、会社によっては残業代を支払ってもらえないこともあります。残業代は、1日8時間、週に40時間働かなければ支払わなくてもいいとされており、会社側がうまく残業にならないように調整することもあるのです。

さらに、福利厚生がつかないという会社もあります。日給月給制の場合は勤務日数の調整が可能なので、福利厚生がつかないように会社がうまく処理してしまうことがあるのです。
 

日給月給制とその他の給与体系との比較をしてみましょう。

これで日給月給制の理解がさらに深まるでしょう。
 

日給月給制と日給制の比較

日給月給制とは、あらかじめ決められた月額があって、遅刻や欠勤、早退などが生じた時にその時間分を減額をする給与形態のことをいいます。

日給制との違いは、あらかじめ1ヶ月に支払われる給与が決まっているかどうかです。日給制は、働いた分だけが給与となり、月ごとに変動する可能性があります。

一方、日給月給制の場合は、遅刻や早退、欠勤をしなければ減額されるようなことがありません。働いた日数で給与が計算されるのか、休んだ日数で給与が計算されるのかが、大きな違いとなるのです。
 

日給月給制と月給制の比較

一般的に月給制とは、欠勤をしたとしても給与から差し引かれない給与形態のことをいいます。つまり、いくら仕事を休んだとしても、定められた給与が毎月支払われる給与形態です。

日給月給制は働いた分だけの給与しかもらえませんので、この点が大きく異なります。

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日給月給制の有給や残業の扱いはどのようになっているのでしょうか。日給月給制の有給の扱いや残業代について解説します。
 

日給月給制の有給の扱いは？

日給月給制の有給は、月給制の有給と同じように考えられます。有休を取得した場合の給与は、通常の給与または平均給与で支払われます。

つまり、有給を取得したとしても、給与は変わりません。ちなみに有給の日数は、勤続年数や週の労働時間によって決まります。

また、2年という時効があり、これを過ぎてしまうと消滅してしまいますので、気をつける必要があります。
 

日給月給制でも残業代はつく？

日給月給制の場合、月平均の所定労働時間を使って、平均時給を割り出し、残業代を計算します。

この際、通勤手当や家族手当などは、平均時給の計算には関係がありませんので、注意してください。
 

日給月給制という少し特殊は給与形態について解説しました。

世の中にはさまざまな給与形態があり、日給月給制にもメリットとデメリットがあります。

契約をする際は、このメリットもデメリットもすべて理解をしたうえで契約をするようにしましょう。