まず、有価証券報告書に乗っている平均年収は全社員の平均ではなく、各年代のうち上位メンバーの平均で計算しているため(ほとんど営業)、世の中の認識と実際の給料は乖離している。 SEについては、課長になる(最速10年目)まで新卒の初任給と基本給がほとんど変わらない。 というのも、毎年初任給が数万円上がっているが、昇給も同じ金額のためである。 そのため、差がつくのは残業代とボーナスのみであり、残業次第で年収の逆転現象がよく起き、社員の不満はかなり高い。 特に課長代理になると見込み残業になるため、残業45時間を多く超えている若手の方が課長代理よりも年収が高い。
残業時間はかなり長い。 未だに打刻の文化があり、残業の申請上45時間もしくは60時間(1年間で6回45時間を超えられる)に収まるよう調整している。 21時以降の残業は禁止されているが、ほとんどのメンバーは21時に打刻した後に、21時以降も残って仕事をしている。 リモートワークが禁止にも関わらず、シンクライアントが配布されているため、土日は出社せず家で仕事をするメンバーがほとんどである。もちろん打刻はせず無給。 年次が上がれば上がるほど業務量が増えるため、管理職はほとんどこの働き方をしており、若手がこの働き方をしていても何も言わない。(マネジメントとは、管理職とは、といったことが学べない環境である)
研修が充実しているというが、正確には配属までの新人研修だけが充実している。 配属されればほとんど研修はなく、他の大手と比較すると会社の業務以外の一般知識の習得機会が圧倒的に少ない。 さらに近年は採用数を増やしているが、新人の教育に割くリソースが足りていないため新人が育たない。 先輩社員は新人教育を求められるが、リソースが足りてない中でまともな教育ができず、リソースを割く割に成果も出ず、上司から怒られ、何もいいことがない。 結果的にPJ内で若手がボトルネックとなり、メンタルを壊す新人が一定数出たり、先輩社員は残業が多い新人の給与に対する不満が溜まり、負の連鎖が止まらない。
評価は不明瞭である。 大体4半期に1回面談があるが、上司は下のメンバーをみる余裕がないため成長につながるフィードバックをもらえることはほとんどない。 「やってる感」とか「仕事できる感」を出しとけばある程度評価される。
若手の住宅手当は5万とそれなりに高い。 ただこの金額にも税金等がかかるため実際に手元に残るのは4万弱ではある。 課長代理になる8年目以降になれば住宅手当は2万に減額される上、課長代理の役職手当は1万5千円なので、優秀なメンバーは課長代理になる前に転職して給与アップするキャリアを歩んでいく。 リモートワークは禁止されており、どうしてもする場合は1週間前に組織長へ理由とともに申請をして承認される必要がある。 (転職活動をさせないため)
現場で女性は働き続けているメンバーは少ない。 管理職のセクハラやパワハラは問題にならないため、それが原因で辞めていく女性社員が後を絶たない。 また、女性は育休産休明けは管理部門へ異動となり、元の仕事はさせてもらえないためである。 これは男女問わずだが、一定期間連続で育休産休を取ると勤続年数が加算されないため、出世ルートから外れる。 出世したい男性メンバーは上記の条件に当てはまらないように少ない期間しか休まないか、分割して育休産休を取得するかどちらかを選んでいる。 この会社で出世したメンバーは家庭より仕事が大事なので、このあたりに対する理解は非常に低い。
人が不足している上に優秀な社員がどんどんやめていくのに新卒主義にこだわるのは合理的な経営判断とは言えないのではないか。