《男性の転職希望者必見》服装で面接官に与える印象は変わる？

転職の場合の面接の特徴は、新卒とは異なって、その前の経歴が学生ではなく、企業社員として、社会人として働いているということです。

企業に属していたり、なにかしらの職務を与えられ、それを日々こなしてきています。

 

服装はアナタを判断する材料の1つの要素

すでに企業人、社会人としての能力と実績があるわけです。その間仕事をする際に着ていた服装があります。これがあなたの企業人、社会人しての実績や評価にどう影響したのか、それをまず考えてください。制服の場合も同様です。その仕事になぜその制服があるのかを考えてください。

転職の際の面接にお決まりの服装とか相手先企業指定の服装とかはありません。服装は面接の際のあなたを判断する材料の１つだからです。

自分はこのような服装で仕事をしてきて、得意先や取引先、社内で問題になったことはなく、逆に好意的な印象を与え、仕事がうまく進んだとアピールできれば最高です。

そこまで自信がなければ、最低でも社会人、ビジネスマン、企業人としてのマナーが身についている、相手や周囲に嫌悪感を与えない、信頼感と安心感を生む基礎的センスができている、と思わせる服装をする必要があります。

 

企業の社風と服装の好みをチェックしよう

もう1つの重要なポイントは相手先企業の社風と服装の好みです。業界によって好まれる服装は違ってきます。事前に転職を目指している企業社員の服装をチェックしておくのも良いかと思います。

その企業に対して営業をかけるつもりで服装を選んでみましょう。始めて得意先担当者に合う場合、相手がどんな業界のどんな人であっても違和感を持たれない服装はやはりスーツです。

スーツを着て面接に臨む場合のいくつかのポイントを挙げてみます。
 

転職先の業界を考える

業界によって、仕事の際に社員が着ている服装、好まれる服装、らしい服装があります。

重厚長大系メーカーや金融関連企業、エネルギー関連企業などは、社員に誠実さ真摯さが求められるので、やはりダークスーツ。マスコミ、広告、IT系業界などではカジュアルは服装や私服でも大丈夫なところもあります。

面接の際の服装でも多少の違いがあるので、それぞれに注意が必要です。
 

リクルートスーツはあなたの服装センスが分らない

おしなべて決まった様式を持つリクルートスーツは無難です。

しかし社会人、企業人として実績がある転職の場合は、その経歴やセンスが服装で見えません。企業人として仕事をする中、状況によって服装（コーディネート）を選択して来た経験があるわけですから、その経験と相手先企業とを考慮に入れて自分自身で決めましょう。
 

初めて会う相手であることを考える

良く知っている得意先であれば、その人の好みも解るでしょう。

しかし面接の場合はほとんど初対面です。なので、服装で自分自身を売り込むことも大切ですが、やはりどんな人でも好まれる組み合わせが基本になります。

キチンと見える体裁

体に合っているサイズ（ジャケット・ワイシャツの丈・胴回り、袖・パンツのすそなど）で清潔感があるもの。

色・型共にシンプルでオーソドックス（色は黒、ネイビー、グレーなど）。スーツを中心にワイシャツ、インナー、靴下、靴とトータルに考えます。

リクルートスーツは何歳までなら許される？

 

転職の面接にリクルートスーツを着ていける？

おしなべて決まった様式を持つリクルートスーツは無難です。

しかし社会人、企業人として実績がある転職の場合は、その経歴やセンスが服装で見えません。企業人として仕事をする中、状況によって服装（コーディネート）を選択して来た経験があるわけですから、その経験を見せていくチャンスを逃す手はありません。

基本は社会人としての実績、経験が表現できるスーツで臨むのがベストです。しかしリクルートスーツ自体に年齢制限があるわけではありません。それ自体は黒、紺、グレーの定番スーツなのです。

リクルートスーツでも、就活生に見えないようなコーディネイトの工夫をして、社会人、企業人としての経験や実績をアピールすることもできます。

社会人、企業人として経験を積むごとに、それだけ実務能力やビジネススキルは上がっていきます。しかし逆に、仕事に対しての率直さや、上司や同僚などの職場の仲間に対する素直さを失っていきます。

ある面どんな役割でも、職務でも、アドバイスでも受け入れるというフレッシュさも必要です。経験を逆に傲慢さ、不遜さに見せないようにするために、リクルートスーツが持っている白のキャンバスのような趣を、スーツとシャツを組み合わせて活かす手もあるかと思います。

その場合生地がすたれやすいリクルートスーツでは、ほころびや体形に合っているかをチェックし、就活生そのままの着こなしではなく、ワイシャツやネクタイ、靴などとの組み合わせによる、着こなしとセンスが必要になってきます。

 

ネクタイの柄や色、ワイシャツのデザインがポイント

では面接に臨む際のネクタイやワイシャツはどうしたらよいでしょう。スーツがシンプルだから、ネクタイやワイシャツは思いっきり個性的にと思われるかもしれませんが、ここでもやはりシンプルが最適です。

ネクタイの色や柄や素材はかなりのバリエーションがあります。普段の仕事における着こなしでは、センスを見せるよいツールなのですが、面接の場合はちょっと違ってきます。面接ではシンプルな色や柄を選び、あまり派手な色や奇抜な柄のネクタイは避けたほうが無難です。

無地のもので、色と織柄で勝負することになります。織柄は無地であっても、織り方によって表面に生地の凹凸が生まれ、角度によって微妙な模様が浮かび上がってきます。

また色に関しては、青いネクタイは相手に信頼感を与え、赤いネクタイは情熱や主張を伝えるのに有効だと言われています。ワイシャツには色の他に襟の形、袖の長さなど、いろいろな種類があります。

ワイシャツの色・柄は、白で無地がベストです。スーツの色がシンプルな色なので、ワイシャツはそれに合わせて清潔感のある白の無地がコーディネート上でも最適です。

襟の形はレギュラーカラーです。ボタンダウンはノーネクタイの際の襟なので、面接にはふさわしくないと考える企業もあります。

袖の長さは面接の際は夏でも長袖です。夏の時期にクールビズを推進している相手先企業が半袖指定の場合もあります。その際はその指定に従います。
 

服装だけでなく「鞄」にも清潔感を

服装の他に注意しなければならないアイテムは鞄です。仕事の経験に応じて鞄にはその歴史が刻み込まれています。これは自分の勲章だと、普段は鞄の傷やシミや汚れを自慢するのも良いのですが、面接の際は違ってきます。

その企業との歴史をこれから始めるわけですから、新品でなくても、傷やシミや汚れのない、清潔感のあるものを持ちましょう。できれば靴と同じ色がベストです。

革のビジネスバックかブリーフケースが良いのですが、ナイロンでも１部に革がポイントで使ってあるとセンスが光ります。

面接の際にはアイテムが決まっています。色や柄もほぼ決まりです。ではどこで個性やセンスの差を見せれば良いのでしょう。特に仕事の能力やスキルをアピールするにはどうしたら良いでしょう。スーツ、ネクタイ、ワイシャツのデザインなどでアピールすることは考えないでください。センスは細部に宿るのです。

礼服を考えてもらえれば解りやすいかと思います。型や色、ネクタイ、ワイシャツも決まっています。しかしセンスの良い着こなしをしている人とそうでない人の違いは見えてきます。センスの良い人は、ネクタイの織柄、靴下、靴、ポケットチーフなどで小さなアクセントを作っています。

しかし最も重要なポイントは素材です。同じ黒の礼服でも、染めの回数で、黒の質が異なってくるのです。素材の質、織り方、仕立て方を理解している男は、それだけで相手に「やるな」と思わせます。
 

《スーツ × ベスト》 の組み合わせ

熟練した企業人、ビジネスマンにふさわしいと考えられているスリーピースのスーツやベスト着用ですが、面接の際にはどうなのでしょうか。

スリーピーススーツのように、ジャケット・ベスト・ズボンのセットは面接での着用はあまり一般的ではありません。スリーピーススーツは、職場でも嫌悪感を抱かれるケースもあるほどです。特に面接の際には経験をアピールする意図があっても避けた方が良いと思われます。
 

面接官は足元もしっかりチェックしている　

アイテム、デザインがほぼ決まっている面接の際の服装。

センスや個性は細部と素材で表現すると説明しました。そこで足元です。高級ホテルでは客は靴で見定める、という話があります。靴は一番下の装いです。本人が最も気を抜いてしまいやすいアイテムです。ですから足元のたたずまいがしっかりしていれば、おのずと全体も大丈夫だと思えるのです。

靴は黒またはダークブラウン。形もシンプルなビジネスシューズ。

面接会場に入って来た時にまず最初に靴から上に上がっていくように見ていく面接担当者もいるので、最初に見られることを意識して、きちんと汚れを取って磨いておくことが大切です。

靴下は黒かスーツと同じ色の無地。靴の色に合わせる手もあります。靴の色に合わせると、座った姿勢で、靴から靴下のラインが非常に美しく見えます。

今ではIT系企業やデザイン・クリエイティブ関連企業のように、カジュアルな服装で勤務できる企業が多くなりました。面接でも「服装自由」や「私服で」と言われる場合も増えています。

このような場合、面接企業の本音はどこにあるでしょう。社員がカジュアルな服装で勤務している以上、カジュアルや私服でも良いのでしょうが、面接は初対面の人との最初の接点です。それなりのマナーと礼儀は求められます。

カジュアルなファッションセンスがどの程度のものなのか判断する面もあるようです。ある意味での印象の駆け引きですから、カジュアルのセンスに自信がなければ、型を重んじた服装（スーツ）の方が相手側も嫌悪感を持ちません。
 

「私服」と指定がある場合はスーツで行かない方がベスト

私服と相手先企業から特に指定がある場合は、スーツを着て面接することがマイナスになる場合があります。もちろんビジネスシーンですので、普段着のようなカジュアルなファッションではありません。

あくまでオフィスカジュアルのスタイルで臨みましょう。
 

普段着はNG！TPOをわきまえた服装をチョイスして

私服とはジーンズ、Tシャツ、パーカーのような普段着ではありません。面接は初対面の企業・人との最初の接点です。それなりのマナーと礼儀は求められます。

初対面でいきなり友達の様な口の利き方をされたら、どんなに心の広い人でもイラっとします。それと同じように人と対面する際のマナーをわきまえていることを見せなければなりません。

ジャケットは着用は必須です。オフィスカジュアルのスタイルであれば間違いありません。

オフィスカジュアルとは、ビジネススーツよりカジュアルなスタイルのこと。

男性の場合はスーツではなくジャケットとパンツで構成し、シャツはボタンダウンでノーネクタイでも大丈夫です。しかし服装のコーディネイトのセンスはスーツ以上に求められますから、着慣れていれば問題ないのですが、かえってハードルが高いので注意が必要です。

男性の場合は、裏地や芯地などを省いたカジュアルな仕立てのジャケットなどにパンツ（チノパンやストレッチのシワになりにくいパンツ）。それにシャツ（ボタンダウンやポロシャツ）を合わせます。
 

靴や鞄はどんなものをチョイスすればいい？

オフィスカジュアルの場合の靴や鞄はどんなものを選べば良いのでしょう。ここでも基本の心得はビジネスシーンで初対面ということです。相手に対する心遣いを見られるのです。

やはりオフィスカジュアルと言っても、私用に使うリュックやショルダーバッグではありません。やはりビジネスで使用するシンプルなブリーフケースかビジネスバッグになります。

靴も飾りのない革の黒か茶のビジネスシューズが一番です。カジュアルだからと言って、アンクルブーツやレザースニーカーなどは避けるべきです。
 

清潔感のある色合いを目指すのがベスト

オフィスカジュアルはカジュアルな仕立てのジャケットなどにパンツ、シャツを合わせるのですが、それぞれの色の選択はどうしたら良いでしょう。

ここでも基本はビジネスシーンで初対面です。ジャケットを着ていると言っても、よく知っている友達と会う時のような色の組み合わせは、ビジネスシーンで初対面、に反します。

やはり人物が先に眼に入ってくるような、シンプルな抑え気味の色使いになってきます。スーツコーディネイトと同じ色を選べば問題ありません。

 

ジャケットの色は？

ジャケットは黒、グレー、ネイビーが基本、シャツは白の襟付き、パンツもチノパンかスラックスで、色はベージュ、ブラウン、黒、ネイビーといった落ち着いたものになります。ベルトを必ず着用してください。

テーラードスーツがカジュアルな仕立てのジャケットに、レギュラーカラーのワイシャツがボタンダウンに、ネクタイ着用がノーネクタイに、スーツのズボンがパンツに変わるだけで、色の選択はスーツの場合とほぼ同じと考えてください。

いかがでしたでしょうか？

転職の場合は、現在がIT系企業であれ、マスコミであれ、金融機関であれ、今働いているわけですから、その時の服装が既にあるわけです。

転職では、それまでの経験や実績を映し出すあなたなりの仕事着があるはずで、それを素直に着ていくのが一番良いのです。しかし業界が違う、相手が初対面である、今の仕事の場合のコミュニケーションテクニックが使えないなどの制約の下に行うお見合いみたいなものですから、それなりの無難（誰でも受け入れられる）な服装が求められます。

スーツの場合もオフィスカジュアルの場合も、面接を行う相手側に立って、できれば全身が写る鏡の前で何回もコーディネイトのトライとチェックをしてみてください。その時はあなたが自身が面接担当者で、あなた自身を面接するのです。あなたにあなたはどう見えましたか。

最近は鏡より便利なツールがあります。携帯やスマホやデジカメの自撮りです。

鏡の場合は鏡の周辺の光の量や方向で、その場所特有の姿に見える傾向にあり、屋外や面接会場での実際のあなた自身の姿とは異なっている場合が多いのです。

できれば屋外で、少なくとも照明のある部屋の中で、自撮りをしてみてください。その方が他人が見たリアルなあなたの姿に近いでしょう。「ビジネスシーンで初対面」の基本を忘れずにあなたの姿をチェックしてみることが大切です。