【辞表の意味とは】退職願や退職届の違いについてご紹介

｢辞表｣とは、役目や役職を辞するときに地位や職能資格が高い方が使用します。民間企業の場合、営業本部長を辞任するとき･執行役員を辞任するとき･常務取締役を辞任するときに｢辞表｣を提出して役職を下ります。

また、公務員の場合は諸官庁で就業することを任用されるので｢辞表｣を提出します。公務員は採用試験で入省･入庁するのではなく、任用試験で合格になった方が入省･入庁される仕組みになっています。

就業先を退職するときに｢辞表｣｢退職願｣｢退職届｣を起票して就業先に提出します。｢辞表｣｢退職願｣｢退職届｣の用途や意味を説明します。

• 辞表役
  • 職者･公務員が就業先に退職に意思を伝えるときに使用します。
• 退職願
  • 一般社員が就業先に｢辞めさせてください｣と
    願い出るときに使用します。
• 退職届
  • 一般社員が就業先に｢辞めます｣と
    明確な意思を表示するときに使用します。

｢辞表｣は役職者･公務員が使用し、｢退職願｣｢退職届｣は一般社員が使用します。
 

辞表って何？

｢辞表｣とはその職務を辞めたいことを書いて提出する文書です。

前章で｢辞表｣｢退職届｣の違いを説明しましたが、退職を希望するときの就業先の雇用形態によって異なります。

一般的に企業と就業者は雇用契約を締結します。一般企業の就業者に対して、企業経営に携わる部門長や役員･取締役は雇用契約ではなく、委任または任用制度に基づく労働契約になります。

また公務員の場合は、諸官庁から採用されるのではなく任用される制度になっています。そのため役職を辞する･任用を辞するときには｢辞表｣を書いて職を辞します。

民間企業の経営層に該当する方、団体･組織の参事･理事職に該当する方、国家公務員･地方公務員の方が職を辞するときには｢辞表｣を提出します。民間企業で経営層に該当しない一般職の方が職を辞するときには｢退職願｣｢退職届｣を提出します。
 

退職願や退職届と何が違うの？

｢退職願｣と｢退職届｣との相違点を説明します。

｢退職願｣は民間企業で就業する一般社員の退職の意思表示を上司･会社に伝える書類です。｢退職届｣と比較すると退職が了承されるまで期間が長くなる傾向があるようです。

また退職が了承されるまで期間であれば、｢退職願｣の撤回をすることができるケースがあります。

｢退職届｣は民間企業で就業する一般社員が会社に｢辞めます｣と明確な意思表示を伝える書類です。｢退職届｣は｢退職願｣と比較すると退職の意思表示が強いとされ、多くは既に退職が決定しており、退職日までが明確になっているときに使用されます。

国家公務員･地方公務員の方は諸官庁を辞するときには｢辞表｣を提出します。

諸官庁に入省･入庁するときには国家公務員･地方公務員の任用試験に合格することが条件です。諸官庁に配属されたときは｢採用｣ではなく｢任用｣されるので、職を辞するときには｢辞表｣を提出することになります。

任務を辞することの意味合いがあるためです。

国家公務員･地方公務員の方は諸官庁を辞するときに｢退職願｣｢退職届｣を提出することはできません。前章で説明しましたが、雇用形態が｢採用｣ではなく｢任用｣｢委任｣｢委託｣になるので、任用された職を辞任することから｢辞表｣を提出することになるようです。
 

公務員も提出することが可能

国家公務員･地方公務員の方は、諸官庁などの行政機関から役割を任されている就業形態なので、その役割や務めをお断りする･役割を下りる意味合いで提出する書類は｢退職届｣ではなく｢辞表｣になります。

民間企業で就業するサラリーマンと雇用形態に違いがあります。

サラリーマンが民間企業を辞めるときは｢退職届｣ですが、民間企業の経営層である部門長･執行役員･取締役の方は役職を辞するときには｢辞表｣を提出します。

後の章で説明しますが、｢辞表｣｢退職届｣の記入内容は同様で表題だけがかわります。また、企業には就業規則や社内規定があります。退職に関する決まりが記載されていますので、規定に準じて手書きまたは、パソコンによる出力書類で提出しましょう。

民間企業で就業するサラリーマンは｢辞表｣を提出することができるか否かを説明します。前章で説明しましたが｢辞表｣は、民間企業の経営層である部門長･執行役員･取締役や団体･組織の参事･理事職の役職を辞するときに提出する書類です。

民間企業で就業するサラリーマンが職を辞するときは｢退職願｣｢退職届｣を起票し
て提出することになります。

また、企業には就業規則や社内規定があります。退職に関する決まりが記載されていますので、規定に準じて手書きまたは、パソコンによる出力書類で提出しましょう。
 

退職願や退職届を提出するのが一般的

民間企業で就業するサラリーマンが職を辞するときに使用する書類は｢退職願｣と｢退職届｣です。

前章で説明しましたが、｢退職願｣は民間企業で就業する一般社員の退職の意思表示を上司･会社に伝える書類です。｢退職届｣は民間企業で就業する一般社員が会社に｢辞めます｣と明確な意思表示を伝える書類です。

｢退職届｣は｢退職願｣と比較すると退職の意思表示が強いとされ、多くは既に退職が決定しており、退職日までが明確になっているときに使用されます。

企業には就業規則や社内規定があります。退職に関する決まりが記載されていますので、規定に準じて手書きまたは、パソコンによる出力書類で提出しましょう。

国家公務員･地方公務員の方や民間企業の経営層の方が職を辞することを決めたときは、上司や周囲の方に相談してみましょう。

相談して辞職･辞任の日付が決まったら業務の引き続きや辞職･辞任の手続きは必要になります。辞表は上司または人事担当者へ直接手渡しして提出します。営業拠点や営業店が全国展開しているときや、グローバル企業で海外に拠点があるときは直接手渡しすることができないケースがあります。

そのときは上司または人事担当者に確認して郵送またはeメールで提出しましょう。
 

辞表に使うことができる例文

｢辞表｣に記載する例文は下記の通りです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　辞　　　　表

私儀、このたび、一身上の都合により、勝手ながら○○年△△月□□日をもって退職いたします。

○○年△△月□□日
　　　　○○○省△△△局□□□部☆☆☆課　　　東京　翔太　㊞
○○○省　△△　□□　殿

辞表の具体的な書き方

｢辞表｣の具体的な書き方を説明します。

｢辞表｣は一般的にB5判の白色無地の便箋に記入します。便箋には罫線が印刷されているものでも構いません。その便箋に黒色のボールペンまたは万年筆で文面を記入します。

文面を記入したら自分の名前の下または右横に押印します。

縦書き･横書きのフォーマットがありますが、一般的には縦書きで記入します。また、企業には就業規則や社内規定があります。

退職に関する決まりが記載されていますので、規定に準じて手書きまたは、パソコンによる出力書類で提出しましょう。さらに諸官庁の場合も規定のフォーマットが用意しているケースが多いので、準じて記入しましょう。

いかがでしたでしょうか？

｢辞表｣は民間企業の経営層である部門長･執行役員･取締役や団体･組織の参事･理事職の方が役割を辞するときに使用します。

また国家公務員･地方公務員の方は行政機関から職を任用されているので、職を辞するときに使用します。民間企業の経営層ではない一般従業員は｢退職願｣｢退職届｣を使用することを覚えておきましょう。