会社でのいじめやパワーハラスメントの対処法とは｜特徴や精神疾患など徹底解説

ミスを必要以上に強調して自信を喪失させる

職場でのいじめについての相談は年々増加しています。中でも上司などによる権力を利用したいじめはパワーハラスメントと呼ばれ、特に問題視されています。

ミスをしてしまった際に指摘されること自体は問題ありませんが、必要以上に強調しているならパワーハラスメントにあたる可能性があります。

何度も執拗に指摘され続ければ自信の喪失にもつながり、ミスの改善どころかさらなる悪化を招きます。

残業を強要する（特にサービス残業）

残業の強要もパワーハラスメントにあたります。特に、賃金が支払われないサービス残業の強要は違法でもあります。

サービス残業が常態化しているなら、かなり危険な環境であると言えます。

「解雇する」と脅して精神的ストレスを与える

「解雇する」と脅されているなら危険信号です。通常、よほどの事情がない限り会社は社員を解雇することはできません。

職を失うことへの恐怖を煽って精神的ストレスを与えるのはパワーハラスメント以外の何物でもありません。

適応障害

ストレスを受け続ければ精神疾患を招く恐れもあります。例えばストレスが原因でささいなことでも涙が出たり、動悸や神経過敏などが生じる障害は適応障害と呼ばれます。

ストレスを感じれば誰でも多少は落ち込んだりイライラしたりしますが、適応障害になると反応が過剰になります。

攻撃的な行動を取ったり、お酒の飲みすぎや引きこもりなどの行動として症状が現れる場合もあります。

パニック障害

突然激しい不安に襲われ、息切れやめまいなどの発作を起こす障害をパニック障害と言います。

心臓や呼吸器の不調のようにも思われますが、この場合は検査しても異常は見られません。

パニック障害は過労やストレスなどによって体内のホルモンが過剰になり、防衛反応が強く働きすぎることが原因で起こります。

うつ病

憂鬱な気分や意欲の低下した状態が長く続き、日常生活に支障を来たすならうつ病の疑いがあります。

うつ病はストレスによって脳の機能障害が起きている状態であり、治るまでには長い時間を要します。

いじめの状況をその都度記録する

会社でいじめを受けたら、その状況を記録しておきましょう。会話を録音する、されたことを日記に書いておくといった方法が有効です。

状況を記録するときは、いつ、どこで、誰に、何をされたのか、それに対してどう感じたかを明記しておく必要があります。

自分でも置かれた状況を客観視することができますし、第三者に状況を伝えられる状態にしておけば後から役立ちます。

いじめ加害者とは距離を取る

いじめ加害者とは出来るだけ距離を取りましょう。近くにいると、余計に感情のはけ口にされやすくなってしまいます。

可能ならば、会社に異動願を提出して新たな環境へ移るのが良いでしょう。加害者から完全に離れてしまえば、いじめを恐れる必要はありません。

信頼できる上司や同僚、あるいは労働局に相談する

いじめの事実は一人で抱え込まずに相談しましょう。話すだけでも心が軽くなりますし、冷静な第三者に協力してもらえば有効な対策が立てやすくなります。

相談相手としては、信頼できる上司や同僚が適切です。もし社内に信頼できる人がいない場合は、地域の労働局に相談する方法もあります。

労働局にはハラスメントの相談窓口が設置されていますから、具体的なアドバイスをもらえることが期待できます。

迷わず「退職」すること

耐えられないほどの環境ならすぐに離れなければなりません。迷わずに退職を選びましょう。

職を失うことへの不安もありますが、悪い環境に留まり続けることによる悪影響のほうが大きいです。普通に働くことすら出来なくなる前に、まずは自分の身を守ってください。

退職後に裁判で訴えることもできる

身体に支障を来たすほどのいじめを受けたのなら、退職後に裁判で訴えることを検討しても良いでしょう。

費用も時間もかかりますが、損害賠償を請求できる可能性があります。加害者に経済的なダメージを与えることになり、仕返しとしても効果的です。

「いじめ」を退職理由にしない

いじめを退職理由にするのは賢い方法ではありません。

引き止められて退職が上手くいかない恐れがあります。

新しい挑戦のため、地元に戻るためなど、会社として対処のしようがない退職理由を準備しておけば、すんなりと納得してもらえるでしょう。

「退職願」ではなく「退職届」を提出する

退職するためには会社にその旨を届け出る必要があります。このとき、表題は「退職願」ではなく「退職届」としておきましょう。

「退職願」はあくまでも会社へ退職をお願いするものなので、提出しても会社が承諾しなければ退職することができません。

これに対して、「退職届」は会社へ退職を一方的に届け出るものであり、受理さえされれば退職が可能です。

最後まできちんと業務をこなす

退職にあたっては、有休消化に先立って後任者への引継や残務処理が必要です。

退職日まではこれまで通り給料をもらう立場ですから、最後まできちんと業務をこなしましょう。

いじめ加害者からの当たりがさらに強くなるのを防ぐためにも、真面目に取り組む姿を見せておく方が安全です。

最終出勤日を終えれば、あとはすっきりと退職することが出来ます。

自分はきちんと業務に取り組んだという事実が残れば、今後新しい仕事をする上での自信にもつながります。

会社でいじめを受けたら、悪化する前に一刻も早く対処が必要です。

今の職場がすべてではありませんし、耐える必要はどこにもありません。

もし異動や転職をすることになったとしても、そこで新たなキャリアをスタートさせることが出来ます。

自分の将来を守れる選択をしてください。