
高難易度の工業英検!効率良く取得できる2つの勉強法とは!?
持っているとエンジニアに就職するのに有利になる工業英語能力検定。しかし問題傾向や出題内容が特殊で難易度も高く、どう対策するか、準備するかが掴めない方も多いのではないでしょうか?そこで工業英検の取得に関して、単語力と翻訳力という2つのアプローチから解説してみました!
工業英検はエンジニアにオススメの英検
工業英検とは、数ある英語能力認定試験(TOEIC, TOEFL, 実用英語技能検定など)とは異なり、出題分野を理学・工学に絞ったエンジニア向けの英検です。
詳細については以下の記事でご確認をお願いします。
・工業英検って何?TOEICや英検との違いは?一から解説します!
こちらの記事に書いてあることを要約すると、
- 工業英検では3C(明確に、簡潔に、正確に)という考え方が重視される
- 1級・2級は記述問題のみで高難度
- エンジニア業に就職するなら3級取得がオススメ
の3点にまとめることができます。
今記事では、実際に工業英検を取得する際のオススメの勉強法について、1級〜4級全体を通して解説したいと思います。
関連記事
▶︎【公害防止管理者の年収】1000万円以上も可能って本当?
工業英検取得への2つの勉強法
工業英検の問題構成を確認すると、受験者に大きな壁となるのは
- 専門用語の難単語が分からない
- 適切な翻訳をすることができない
の2点であることが分かります。
また、そもそも文法問題などこれら以外のタイプの問題がほとんど出題されないので、基本的に工業英検の試験の中でこれら以外の壁に当たることは少ないと思います。
単語が分からない
工業英検は出題分野を工学系に絞っているので、使われる単語が専門的で難しいものになっています。
例えば3級の試験でも、「hyperbola(双曲線)」「antidote(解毒剤)」「凝縮(condensation)」などの難単語の意味を、選択式問題だとはいえ知っていなければいけません。
このような専門的な単語の意味が分からなかったため、英文全体の意味もうまく掴めず和訳に失敗してしまう、という形での失点が主要な減点の原因の1つです。
翻訳ができない
工業英検で出題されるのは基本的に語句の意味を問う問題か英文または和文を和訳・英訳する翻訳問題になります。
そのうち大きな割合を占めるのが翻訳の問題です。
工業英語がもともとマニュアルや技術書を、細かいニュアンスまで正確に和訳・英訳するためのスキルだからです。
この翻訳を適切に行うことができないと工業英検に合格することはできません。
以上の2つの観点から、工業英検の勉強法についてまとめていきたいと思います。
工学専門用語の暗記
まずは専門用語の暗記というアプローチについての解説です。
専門用語がわからないと問題文が読めない
ここでの問題文とは、和文英訳する際に提示される元の英文を指します。
工業英語で求められるのは“3C”、つまり簡潔かつ明確かつ正確である文章なので、文章中にわからない単語があった時、必然的にその単語の意味は訳できなくなってしまいます。
なんとか前後の文脈からその単語が指しているであろう単語の意味は推定できても、それでは元の文と同じニュアンスの文章に翻訳するのは不可能です。
こういった点から、専門用語を理解しておくことは工業英検を受験するなら急務になります。
1級・2級でも単語の知識は必要
工業英検の1級、2級では辞書を2冊まで持ち込むことができます。
そのため2級以上を受験すれば専門用語の知識は必要ないと考える方もいるかもしれません。
結論から言うと、分からない単語ごとに辞書を引いていると全く時間が足りなくなってしまうため、単語の知識は必要です。
例えば1級の試験では7つの問題を120分で解く必要があります。
1問にかける事ができる平均時間は約17分です。
17分の間に簡潔かつ明確かつ正確な和訳、あるいは英訳の文を作成する必要があります。
そのためには単語を調べている時間も惜しく、やはり専門用語の暗記は必要です。
必要な単語レベル
工業英検に求められる単語力は実際にどれくらいになるのでしょうか。
1級〜4級までで求められるレベルは大幅に異なりますが、まずは日本工業英語協会のサイトに掲載されている、自分の受ける級の問題を確認してみるのが手っ取り早いと思います。
準2級以下であれば、単語問題の中の分からない単語が3分の1以下くらいになる単語力があれば、その後の文章問題中に分からない単語は出てこないと思います。
ただし、準2級では、単語問題の単語が少し難しいこともあり、比重が大きい後半の和訳・英訳問題で点数を稼ぐ事ができるので、単語問題で分からないものが多かったとしても後半の文章を問題なく読むことができるレベルの単語力があれば問題ありません。
2級では、やはり提示されるそれぞれの文章の中に和訳または英訳のできない単語が無い事が望ましいですが、ど忘れしてしまった単語がいくつかある程度であれば、大きな時間のロスにならないので問題はないでしょう。
1級では全体で70%以上の得点率が、さらに全ての問題について50%以上の得点率が求められるので、一つの文章にいくつか分からない単語があるとその文章の理解度がぐっと下がってしまうので非常に危険です。
エンジニア関連の広い分野について単語を勉強しておきましょう。
単語の勉強方法
単語の暗記はとにかく反復です。
一つの単語帳を何度も繰り返し読んで、頭の中に単語と意味を刷り込んでいく事が重要です。
意味自体を完璧に覚えることができなくても、何度も単語帳を読むことで文章中の単語を見たときに意味を思い出すための引っかかりを作ることが目標です。
例えば「この単語はページのどのあたりにあった単語だ」「あのセクションにあった単語だ」などどんな物でもいいので、単語の意味がすぐ思い出せなくても何とかして思い出すためのきっかけがあると思い出しやすくなります。
そのためいくつかの単語帳の勉強を並行して進めることはおすすめできません。
まずは1つの単語帳について完璧にこなしましょう。
簡潔かつ正確な翻訳の練習
次に英文から和文、和文から英文への翻訳というアプローチについてです。
工業英語で最も大切な翻訳という行為
上述したように、そもそも工業英語はマニュアルや技術書に関して正しい翻訳をするためのスキルです。
そのため工業英検の試験でもそのスキルが問われていて、全ての試験で翻訳かそれに準じる問題が試験問題の多くを占めています。
60%(1級の場合は70%)の得点率で合格となる以上、多くの割合を占める翻訳問題の力をつける事が工業英検合格への近道となります。
簡潔かつ正確な翻訳の練習
まず、英文和訳、和文英訳共通して、英単語のボキャブラリーを増やすことが手っ取り早い翻訳力の向上につながります。
日本語と英語は一対一対応の言語ではないので、一つの単語に対してそれを翻訳するときにはいくつかの候補が考えられます。
その中から最も原義に近いニュアンスをもつ単語を選び抜き翻訳に使うことになるのですが、候補が多ければ多いほど近いニュアンスを持つ単語を選ぶ事ができる可能性が高まるということになります。
また、とにかく工業英検の過去問でたくさん練習を積むことも一つの手です。
- 過去問を解いて、すぐに模範解答を確認する
- そして自分の解答と違った点を確認する
- 他の問題を解いて、少し忘れる
- もう一度同じ問題を解いて、模範解答に近づけているかを確認する
といった反復練習を積むことで、工学分野での翻訳の際に使う事ができる特徴的な言い回しや、工業英語協会が求めている翻訳とはどんなものなのか、というものがわかり、身についていきます。
このように2つのアプローチから工業英検を突破する方法を書きましたが、どちらにせよ本で勉強する必要がありそうです。
ではどんな本を選び、勉強すれば良いのでしょうか。
単語帳や参考書の選び方
工業英検自体がマイナーな資格試験のためインターネットで見つかる資料にも限界があるので、工業英検に向けた勉強をするには参考書や単語帳など、本を購入する必要があります。
単語帳や参考書のオススメの選び方を解説したいと思います。
単語帳は思い出しやすいものを
単語帳は、後から単語帳を思い出した時に思い出すとっかかりが多いものが望ましいです。
例えば挿絵で単語の説明をしている、重要な単語には色がついている、パッと思い出せなかった単語にはすぐに付箋をつける、など人によって思い出すとっかかりは異なるので自分のスタイルにあった単語帳を模索してみましょう。
参考書は量より質
参考書はとにかく解説が丁寧なものが良いです。
前項では、和訳・英訳は何度も練習して模範解答と自分の解答の違いを確認していくと述べましたが、記述問題なので実際にやってみても違いがよく分からないということが多いと思います。
それでは数をたくさんこなしても意味がありません。
そのギャップを埋めてくれるのが参考書の解説の部分なので、なるべく解説が丁寧なものを選びましょう。
まとめ
以上が工業英検を取得する上での壁となること、そしてそれらの解決策でした。
工業英検で求められることは初めから明示されているので、それに沿った勉強や練習を行う事が大切ですね。
あらゆる疑問を匿名で質問できます
約90%の質問に回答が寄せられています。
あらゆる疑問を匿名で質問できます
約90%の質問に回答が寄せられています。