
【滋賀県×男女共同参画】女性が活躍できる仕組みと風土をつくる!多様なキャリアの実現に向けた施策とは
『滋賀県』について髙木さんに取材!男女共同参画の取り組みについて、気になるポイントをお聞きしました。
SDGsの観点から『滋賀県』に注目!
JobQではSDGs目標5「ジェンダー平等を実現しよう」の視点から、男女共同参画に取り組む自治体を取材していきます。
今回ご紹介するのは、『滋賀県』。
滋賀県では男女共同参画社会の実現に向けて、女性活躍推進に取り組んでいます。
それでは『商工観光労働部 女性活躍推進課』の男女共同参画の取り組みについて、 滋賀県商工観光労働部女性活躍推進課 課長 髙木和彦さんに詳しくインタビューをしていきます!
地域・経済の活性化に女性活躍推進が必要だった
編集部
滋賀県で女性活躍推進に取り組みはじめたきっかけを教えてください。
髙木さん
きっかけは2013年に国が策定した「日本再興戦略」にて、女性のさらなる活躍推進が掲げられたことです。
滋賀県としても、人口減少社会で地域・経済を活性化するには、女性が希望する働き方・生き方を実現しなくてはと感じました。
2014年度から「CARAT(カラット)滋賀・女性・元気プロジェクト」(現在は、「滋賀の女性・元気・応援プロジェクト」に改称)を立ち上げ、女性の活躍推進の取り組みに注力し始めました。
女性が子育てをしながら働き続けられる環境に
編集部
滋賀県では女性活躍推進に関して、どのような取り組みをしているのでしょうか。
髙木さん
滋賀県では男女共同参画社会の実現に向け、さまざまな取り組みを行っています。
女性が継続して就労し、活躍するためにはそれを支える仕組みと風土が重要です。
そのため女性への取り組みと企業に対する取り組み、どちらも行っています。
女性への取り組みとして、具体的な取り組みがいくつかあります。
まず、子育て中の女性を中心とした就労支援です。
就職に関する無料の相談窓口「滋賀マザーズジョブステーション」を、近江八幡と草津へ設置しました。
湖北地域の子育て支援団体と協働し、長浜への出張相談も行っています。
次に、子育て期の方の再就職を応援するお仕事探しや保育所など、入所に関するセミナーも実施しています。
その一つが昨年開催した「保活直前!お仕事探し応援ウィーク」です。
保育園への一斉申し込み前である8月末から9月中頃にかけて、保育所入所に関するセミナーや企業合同面接会などを行っています。
また、家庭の事情などで外へ働きに出ることが困難な女性も少なくありません。
多様な働き方の普及を進めるため、企業と在宅ワーカーのマッチングに取り組んでいます。
在宅ワークをしたい女性に向けて、在宅ワークの基礎知識が学べるセミナーも開催しています。
最後に、女性がキャリアを考えるためのセミナーの開催です。
仕事と家庭の両立に不安がある方や、キャリアアップするイメージを持てない方も多くいます。
そこで企画したのが「輝く女性のハッピーキャリアセミナー」です。
今の時代における女性の仕事と、人生を豊かにするための秘訣を学べます。
他にも「女性管理職異業種交流会」を開催しています。
これは管理職としての悩みや不安を抱える女性が、横のつながりを得ることが目的です。
参加した方からは「女性管理職ならではの悩みの話や、課題への対処法の話を聞けた。」と好評でしたね。
企業の意識も変えていく2つの取り組みとは
編集部
企業に対する取り組みについても教えてください。
髙木さん
女性活躍推進に取り組む企業・団体を応援する、「滋賀県女性活躍推進企業認証制度」があります。
その実績に応じて一つ星(★)、二つ星(★★)、三つ星(★★★)の3段階で認証しています。
指標は、企業・団体の「男女の育休取得率」や「女性の継続就業」、「管理職登用への取り組み」などです。
現在一つ星154社、二つ星133社、三つ星5社の計292社が認証を受けています。(2023年6月6日現在)
また、「イクボス」の普及に向けた取り組みも行っています。
「イクボス」とは部下のワーク・ライフ・バランスを応援しながら、組織の業績においても結果を出す上司のことです。
また上司自らも、仕事と生活を充実させている人を指します。
そうした「イクボス」を増やすべく取り組んでいるのが、「イクボス・イクメン講演会」です。
参加した方からは「研修で学んだことを実践しないと、人材流出が続いていきそうだ」との声もありました。
なお滋賀県では、県内企業の「イクボス宣言」を応援しています。
「イクボス宣言」とは「イクボス」になることを、会社の内外へ広く宣言することです。
「イクボス宣言」をした企業・団体は滋賀県ホームページに登録しており、すでに271社が掲載されています。
人と情報が集まる「滋賀県男女共同参画センター」
編集部
男女共同参画社会の実現に向けた施設として、「G-NETしが 滋賀県立男女共同参画センター」がありますね。
この施設でどのような活動が行われているか教えてください。
髙木さん
「滋賀県立男女共同参画センター」は県民、事業者および市町による男女共同参画の取り組みを支援する拠点です。
ここでは男女共同参画社会の実現に向けた、さまざまな活動を促進しています。
たとえば研修・講座の開催、情報・資料収集や提供、相談、交流・活動を行う場の提供です。
また定員500人の大ホールや、30~50人が入れる研修室、日本庭園を眺められる茶亭なども貸し出しています。
毎年11月には、イベント「G-NETしがフェスタ」を開催。
さまざまな団体・企業が日頃の活動を発表・交流するなど、県民のみなさまに「男女共同参画」を考えてもらうイベントです。
さらに女性の起業を応援する「G-NETしが女性の企業応援センター」も開設しました。
ワーキングデスクやミーティングスペース、インフォメーションコーナーを利用できます。
またオフィスマネージャーへ相談や、アドバイスを受けることも可能です。
編集部
最後に今後の展望を教えていただけますか?
髙木さん
「一人ひとりが多様な生き方・働き方」を実現できる社会に向け、取り組んでいきたいですね。
これまでの日本は家事・育児や介護に関して、女性へ大きな負担をかけていたと思います。
女性がこれまで以上に自分自身の能力を開花させ、希望する生き方を選択できるよう取り組んでいきたいと思います。
男女共に働きやすいキャリアの実現には、誰もが自分の能力や志向に応じて、多様な働き方やキャリアパスを選択できることが重要です。
まずは固定的な性別役割分担意識を見直し、職場や家庭、地域で互いを支えあう文化に変えていかなければなりません。
忙しい日々をお過ごしかと思いますが、今一度自身のジェンダーに対する意識や行動を見つめなおしてみませんか?
そして周りの人たちと対話し、協力しあうことで、よりよい社会を作り上げていきましょう!
まとめ
取材を終えて、『滋賀県』は個人・企業・自治体とさまざまな方面から女性活躍推進に取り組んでいるのだと思いました。
男女共同参画社会に関心のある方は、『滋賀県』をぜひチェックしてみてください。
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約90%の質問に回答が寄せられています。
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