
業務委託の経歴は履歴書にどう書く?提出は必須?ポイントと注意点を解説
業務委託(フリーランス)が新しく仕事を受ける際、履歴書はどのように書けばいいのでしょうか?起業している場合、家業を手伝っていた場合などの履歴書の職歴の書き方についても紹介します。様々な場面での事例を紹介するので、キャリアアップに役立ててください。
業務委託(フリーランス)に履歴書が必要になる場面
業務委託の人が履歴書が必要になるのは、以下の場面が考えられます。
- 求人に応募するとき
- 業務委託案件を受注するとき
求人に応募するとき
業務委託(フリーランス)の人が正社員・アルバイト・パートなどの求人に応募する際は、履歴書と職務経歴書が必要です。
業務委託として契約をしていても、経歴は十分にアピールできます。特に、専門スキルを要するポジションの場合は、専門的なスキルや経験は大きなアピールポイントになるでしょう。
即戦力を求めている企業であれば、業務委託としての主体性や専門スキルの高さが分かるような経歴を書くことがポイントです。
業務委託案件を受注するとき
業務委託の人が、新たに業務委託案件を受注する際にも、履歴書が必要になることがあります。一般的に業務委託は、会社と業務委託契約を結んだと同時に、会社が求めるクオリティの成果物を納品できるか見極められます。
デザイナーなどクリエイティブな職業の場合は、履歴書ではなくてポートフォリオが求められることも多いです。視覚的にスキルやセンスをアピールしたい場合は、ポートフォリオを用意しておきましょう。
業務委託案件に応募する際の履歴書のポイントは、前職の業務内容を記載して、ポジションとマッチするスキルをアピールすることです。前職で培った使えるスキルや技術がある証明は欠かせません。
加えて、なぜ業務委託という働き方を選んだのかという理由を明確にすることで、委託側も前向きな検討ができます。これまでの経験を活かした業務を狙い受託を目指す事で案件獲得率も高くなります。
業務委託(フリーランス)の履歴書・職歴の書き方
業務委託の人の履歴書の書き方を、3パターンに分けて紹介します。
- 業務委託を結んでいた場合
- 起業していた場合
- 家業を手伝っていた場合
業務委託を結んでいた場合
フリーランスとして業務委託契約を結んでいた場合、まずは屋号の有無によって書き方が異なります。個人でフリーランスとして働く場合、屋号の登録は必須ではありません。
屋号又は雅号とは、個人事業者の方が使用する商業上の名のことです。
よって、個人事業者の方においては、商店名等を入力してください。
引用:【確定申告書等作成コーナー】-屋号・雅号の入力について
屋号がある場合は「個人事業主として開業(屋号〇〇)」と書き、ない場合は「個人事業主として活動」などと書きましょう。
業務委託で契約する場合は企業に入社するわけではないので、雇用契約を結ぶ正社員などの書き方と異なります。「令和◯年◯月 ◯◯株式会社より◯◯業務を受託」と書きます。履歴書の職歴欄に余裕がある場合は、受託業務も併せて記載すると丁寧です。
また、個人事業主としての事業を辞めた場合は「廃業」と記載します。
令和◯年◯月 個人事業主として活動
令和◯年◯月 株式会社△△より△△業務を受託
・ITチームのプロジェクトマネジメント(進捗・課題・リスク管理・品質管理)
・プロジェクト各フェーズにおける計画策定支援
令和◯年◯月 一身上の理由により廃業・契約解除
起業していた場合
会社を起業して経営をしていた場合、「令和◯年◯月 ◯◯株式会社 設立」と書き始めます。職歴欄に余裕があれば、会社の事業内容・社員数・取引先の数などについても記載するとベターです。
会社を廃業した場合は、廃業した年月を「解散」「解散予定」と書きます。
令和◯年◯月 ◯◯株式会社 設立
・AIを活用したデザインの運用支援サービスを運営。
・社員数:5名
・主な取引先:○○社、○○社など全200社
令和◯年◯月 ◯◯株式会社 解散予定
家業を手伝っていた場合
家業として実家が営む法人で働いていた場合、履歴書には「令和◯年◯月 ◯◯株式会社 入社」と記載します。法人の場合、家業を手伝っていた旨は、履歴書で書く必要はありません。面接で聞かれた際に答えるようにしましょう。
また、実家が個人事業主として漁業・農業・林業などを運営していたり、小規模な店舗を運営したりする場合は「令和◯年◯月 家業に従事」と書きましょう。
店舗経営などしており、お店の名前がある場合は家業のとなりに店舗名を書いても構いません。家業でどのような業務に従事していたのかも書きましょう。
また、家業が法人でも個人事業主でも、退職した場合は「一身上の都合により退職」と書きます。
令和◯年◯月 家業(◯◯商店)に従事
・経理・受発注業務・品質管理を担当
令和◯年◯月 一身上の都合により退職
好印象を残せる!業務委託(フリーランス)の履歴書の書き方ポイント
業務委託(フリーランス)が好印象を残せる履歴書の書き方について見ていきましょう。
スキルや資格で即戦力をアピール
自分が従来経験していた分野での転職において、フリーランスで実績を残している人は市場価値が高いです。
特に、エンジニア・デザイナー・マーケター・コンサルなどの専門スキルに長けている人は、フリーランスで活躍している人が多い分野です。正社員として市場に出回っていない人材が多く存在します。
専門スキルや資格についてアピールすることは、企業で即戦力となれる裏付けになります。企業側が採用したいと思う可能性が高いです。
守秘義務は守るように
前職の成果物について履歴書に書く場合は、契約企業との守秘義務を守りましょう。
たとえば、デザイナーやライターなどのクリエイティブな仕事の場合、自分が携わったサイトに成果物が掲載されていれば、掲載URLを載せておくことで業務範囲・成果物のレベル・センスなどがイメージしやすくなります。
しかし、成果物を提出する際は契約内容によって外部に漏らしてはいけない情報が紛れている可能性があります。
一度、依頼元に成果物を公表してもよいのか確認しておくと安心です。会社名や成果物が守秘義務で外部に見せられない場合は「守秘義務の関係で公表できません」と面接で答えるようにしましょう。
成果と実績は数字で表す
自分がこなしてきた業務に対して、結果が可視化できる実績はアピールしていきましょう。
たとえば、目標に対しての売上や達成率です。この際、数字を伝える場合は、上手い伝え方を心がけるとよいでしょう。
達成率や売上高などの数字は、同業者であれば数字だけで理解できるかもしれません。しかし、比較対象がなければ採用担当者がイメージがしにくい場合もあります。
その場合は、他の社員の平均値や、前年度と比較して何%上昇したのか、など数字で比較できると効果的です。
コミュニケーション能力をアピールできるとベター
フリーランスで働いている場合、リモートワークなどで個人で作業する機会が多いと捉えられるかもしれません。その場合、社員として迎え入れた際の、チーム間のコミュニケーション能力を懸念される恐れがあります。
自己PR欄では、コミュニケーションや協調性を重視して仕事を進めていた点を、アピールできる具体的なエピソードがあるとよいでしょう。
例えば、クライアントとの進捗報告を密に行ったり、他のチームメンバーと密にコミュニケーションをとって仕事を進めたりなど、自分以外の人とコミュニケーションをうまく取りながら仕事にコミットできる点をアピールできると好印象です。
履歴書のテンプレートとマナー早見表
履歴書の書き方について、より詳しく書かれている記事をまとめました。
書き方の見本とともに分かり易く解説しましたので、まだ作成していない箇所があれば、是非参考にしてみて下さい。
履歴書の書き方のキホン
学歴・職歴欄
自己PR・志望動機・本人希望欄
履歴書の写真について
職務経歴書との違い
履歴書の送り方のマナー
まとめ
業務委託(フリーランス)から正社員になるための履歴書の書き方について紹介しました。
業務委託は会社に入社しているわけではありません。そのため正社員やアルバイトなど。雇用契約を結んでいる場合と若干書き方が異なりますが、基本的には難しいことはありません。
業務委託であることも専門スキルや経験をうまくアピールして、正社員の転職を成功させましょう。
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