
履歴書提出時の送付状の書き方のポイント【テンプレート付き】
履歴書を提出する時に必要になるのが送付状です。送付状は企業に履歴書などの書類を送る際に同封する書類ですが、送付状には何を書けば良いか迷っている方も少なくないでしょう。今回は送付状の書き方についてご紹介します。ぜひ、参考にしてみてはいかがでしょうか。
送付状は履歴書に同封する挨拶状
送付状とはエントリーシートや履歴書、職務経歴書等の応募書類を企業へ郵送するときに同封する挨拶状です。
添え状、カバーレターと呼ばれることもあります。
送付状に記載する内容は以下です。
- あいさつ
- 誰が誰に宛てて送ったものか
- どの書類が何通同封されているか
送付状は市販されているものではないので、本やインターネットで紹介されているテンプレートを参考に作成すると良いでしょう。
送付状の役割について
送付状は、以下の役割を果たすためです。
- 応募先へのあいさつ
- 同封されている書類について把握しやすくする
- ビジネスマナーへの理解の確認
■応募先への挨拶
本来対面で行うべき挨拶の役割を果たします。
そのため、応募書類を直接手渡しする際は送付状は不要です。
■同封されている書類について把握しやすくする
企業の人事担当者へは、たくさんの応募者から応募書類が届きます。
誰が誰宛てに、どの書類を何通送ったのかが書かれた送付状が同封されていることにより、人事担当者の作業の負担が軽減されます。
■ビジネスマナーへの理解の確認
また、送付状を同封することはビジネスマナーとなっており、ビジネスの場で書類を郵送するときには必ず同封されます。
よって、送付状を応募書類に同封することの意味は、単に人事担当者へ同封物を知らせるだけではなく、「応募者が一般的にビジネスマナーを知っているか」の判断基準の一つにもなるのです。
エントリーシートや履歴書に力を入れよう
送付状は必要とはいえ、本当に大切なのはエントリーシートや履歴書などの応募書類です。
よって、送付状を同封し忘れてしまったとしても、そのせいで書類選考に通らないということはありません。
また、送付状の内容についてもそこまで神経質になる必要はありません。
送付状の書き方について悩むよりも、エントリーシートや履歴書など、提出を求められた応募書類の内容に力を入れるべきです。
履歴書の志望動機や自己PRについて不安がある方は以下の記事を参考にしてみてください。
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送付状をフォーマットに沿って書こう
送付状に書くべき内容は、「日付」から「同封書類の一覧の説明」まで計9項目と多くあります。
またそれらには順番があるため、執筆の際に注意が必要です。
ここでは、送付状の正しい書き方について1つずつ確認していきましょう。
【準備編】用紙は履歴書のサイズに合わせよう
書類のサイズは基本的に統一させましょう。
B5の履歴書であればB5の送付状、A4の履歴書であればA4の送付状で作成しましょう。
ただし、ビジネス文書のほとんどはA4サイズで作成されているため、採用担当者の方の管理のしやすさや見やすさを考えると、A4サイズで統一するのが無難とも言えます。
【準備編】送付状はパソコンが一般的
基本的には、どちらでも構いませんが、パソコンが一般的です。
【手書きの場合】
- 無地の白い縦書き便箋を用いましょう。
- 黒のボールペンを使用しましょう。
※万年筆はインクが滲む可能性があるためNG - 修正液などNG。間違えたら、初めから書き直しましょう。
【パソコンの場合】
- Wordを使い横書きで作成しましょう。
- 明朝体、またはゴシック体で文書を統一させましょう。
履歴書を手書きで書くかパソコンで書くかでお悩みの方は以下の記事を参考にしてください。
【関連記事】
履歴書は手書きとパソコンのどちらで作成する?
【実践編】送付状の構成と各項目での注意点
- 日付
日付はビジネス文書を作成する時は必ず右上に記入します。
記入日ではなく、投函する日時で記載しましょう。
西暦・和暦はどちらでも構いませんが、西暦・和暦を統一することはマナーであるため、どちらかに統一しておきましょう。
同封する履歴書と統一すると良いでしょう。
- 宛名
日付から一段下げた左上に宛名を書きましょう。
「(株)」のように省略した文字を書くのはNGであるため、「株式会社〇〇」あるいは「〇〇株式会社」と記入しましょう。
採用担当者の名前を把握している場合は「様」を必ずつけ、分からない場合は「採用担当者様」または「人事部御中」と書きます。
- 署名
「住所」・「氏名」・「電話番号」・「メールアドレス」を記入します。
携帯電話やスマートフォンなどの端末機器でも構わないため、電話番号とメールアドレスは一番連絡がつきやすいものにしておきましょう。
- 前文(頭語・時候のあいさつ)
送付状はあいさつ状の役割もあります。そのため、頭語と結語をペアにして記入するのがルールです。
頭語には「拝啓」と「企業の発展を喜ぶ言葉」を入れましょう。
頭語の後には、1文字分のスペースを開け、「時候のあいさつ」を入れます。以下参考にしてください。
提出月
時候の挨拶
提出月
時候の挨拶
1月
初春の候/新春の候/厳冬の候
7月
盛夏の候/仲夏の候/猛暑の候
2月
立春の候/早春の候/残寒の候
8月
残暑の候/晩夏の候/立秋の候
3月
春分の候/春陽の候/浅春の候
9月
初秋の候/新秋の候/秋冷の候
4月
春暖の候/陽春の候/仲春の候
10月
仲秋の候/秋涼の候/秋晴の候
5月
新緑の候/薫風の候/立夏の候
11月
晩秋の候/向寒の候/菊花の候
6月
小夏の候/入梅の候/梅雨の候
12月
師走の候/初冬の候/寒冷の候
- 応募の経緯
企業の求人に応募した経緯を書きましょう。
アナタが利用した求人媒体名なども記載します。
- 補足
履歴書やエントリーシートでは伝えきれなかった内容を伝える箇所です。
志望動機や自己PRを記入することも可能です。
3~4行程度にまとめ、簡潔に書きましょう。長すぎる文章はNGです。
また、送付状はあくまでもあいさつ状であるため、中身を詳しく見てもらえる可能性は低いです。
書く内容は補足程度にしておき、見てもらえないことを前提として基本的には応募書類に力を入れるようにしましょう。
- 面接の申し込み
面接を希望していることを明記しましょう。
「宜しくお願い申し上げます」などで締めるのが一般的です。
- 結語
これも、頭語と同様に文章に入れなければならないものです。
頭語を「拝啓」にした場合はセットで結語には「敬具」と書きます。
位置は、「面接の申し込み」の2段下げたあたりで、右寄せにします。
- 同封書類の一覧
同封する書類の一覧を書きます。「何が」「どれくらい」あるのか分かるように明記しておきましょう。
送付状を送るときのマナー
送付状が一番上に重なるようにしましょう。
送付状は「同封されている書類を確認」する役割を果たすものでもあります。
一番上に送付状を重ね、何がどれくらいあるかが認識できる状態にしましょう。
▽送付状のサンプル
送付状の3つのNG例
送付状をせっかく作成したのに、マナーを守れていなかった場合採用担当者のマイナスイメージに繋がってしまいます。
書き方以外のマナーの部分も確認しておきましょう。
以下の3つはNGに値します。
- 志望動機・自己PRを書きすぎているもの
- 誤字・脱字をしているもの
- 定型文のみのもの
志望動機・自己PRを書きすぎているもの
送付状の目的は、「応募先へのあいさつと、同封されている書類について把握しやすくする」です。
志望動機や自己PRがメインになるところではありません。
採用担当者からも、目的が理解できていないと思われ、逆効果になる可能性があります。
志望動機や自己PRの書き方について不安がある方は以下の記事を参考にしてください。
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誤字・脱字をしているもの
送付状は、応募先へのあいさつです。
そこで誤字・脱字があると、「確認してないな」や「一緒に働いた時にミスがありそうだな」と採用担当者に思われてしまう可能性があります。
仕事ではないですが、未来の上司に提出するイメージで送付状を作成しましょう。
定型文のみのもの
インターネットから様々な定型文をダウンロードが可能です。
しかしながら、それらのテンプレートは誰でも作成しやすいように出来ています。
そのため、テンプレートに見覚えがある採用担当者も少なくないでしょう。
使い回しているなどのマイナス評価を受けかねないので、オリジナルな送付状を作成しましょう。
送付状の2つの活用方法
送付状を活用する方法には以下の2つあります。
- 応募書類では伝えきれなかったことを伝える
- ネガティヴイメージを払拭する
応募書類では伝えきれなかったことを伝える
もちろん、本編は応募書類(履歴書やエントリーシート等)ですが、応募書類では伝えきれなかったことを伝える場として送付状を活用することもできます。
しかし、送付状は応募書類の枚数確認後、中身までをきちんと確認されるまでもなく封筒とともに処分される可能性もあります。
見てもらえない可能性が高いということを理解した上で、応募書類をしっかりと書きましょう。
ネガティブイメージを払拭する
応募者によっては、転職回数が多かったり、前職経験年数が短かったりなど転職に不利な経歴を持っている方もいるでしょう。
そこで、送付状に「なぜ」そういった不利な経歴に至ったのかを記載することで本編である履歴書やエントリーシートを読む前の緩衝材とすることができます。
見てもらえる、見てもらえないにしろ長文でなければ損はしないでしょう。
ただし、ただの言い訳を並べるのはかえって良い印象を与えないため、避けてください。
その他職歴の書き方に不安がある方は以下の記事を参考にしてください。
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履歴書の職歴・学歴を早見表
履歴書のその他の箇所の書き方・マナー集
① 履歴書のその他の箇所の書き方例
履歴書各欄の書き方例は以下になります。
書き方の見本とともに分かり易く解説しましたので、まだ作成していない箇所があれば、是非参考にしてみて下さい。
0.履歴書の全書き方まとめ
1.基本概要欄
2.学歴・職歴欄
3.自己PRや志望動機・本人希望欄の書き方
4.履歴書用写真のマナーや撮り方
② 履歴書のマナー - 手書き・PCの作り方・送り方
履歴書を渡す際のマナーや、送付状・添え状の書き方などを詳しくまとめました。
こちらもテンプレートにしていますので、ミスなく効率的に書きたいという方は参考にしてみてください。
-
手書きで作成する場合
-
PCで作成する場合
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