
人事異動を拒否できる?正当な理由やうつ病・介護の場合について解説
会社から人事異動を伝えられ、「人事異動したくないから拒否したい」「人事異動の拒否権があるのか知りたい」と思う方もいることでしょう。そのような方のために、人事異動を拒否した場合に考えられることや、人事異動を拒否できる5つの正当な理由を解説します。また人事異動に関するよくある質問や、体験談をご紹介するので、ぜひご参考ください。
人事異動の拒否権は基本的にはない
人事異動の拒否権は、基本的にはないでしょう。
内示の段階でも異動を拒否することは、大変難しいということを知っておきましょう。
基本的には、正社員などの労働者は、人事異動を拒否することはできません。
それだけ会社組織における人事権という力は強力である、ということを表しているといってもいいでしょう。
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異動拒否は業務命令違反に当たる
業務命令を拒否する社員は、業務命令違反となります。
すぐに解雇されるわけではありませんが、拒否し続けると業務命令に従わない社員として懲戒解雇とされる可能性が高くなります。
人事異動は、1週間前の事前の内示の後、辞令が出るまでに準備を行います。
仕事の引継ぎや引っ越しの手続き、お子さんの学校の調整もあり、内示が出たときには人事異動を受け入れ、業務命令に従うしかないでしょう。
理由によっては異動拒否できる場合もある
やむを得ない事情の場合、人事異動を拒否できるでしょう。
例えば、親の介護が必要なのに遠方への転勤が命じられた場合も、人事異動を拒否できることがありますが、あくまでも交渉次第です。
その他、会社や上司からの嫌がらせで、閑職に追いやる目的の人事異動が命じられることがあります。
この場合、法律の専門家に相談したうえで、不当な人事異動を無効にできることがあります。
こうした人事異動を拒否できたとしても、会社に対する不信感が高まっただけなら、タイミングをみて退職や転職を検討したほうがいいかもしれません。
人事異動について、JobQに質問が寄せられていたためご紹介します。
不可解な異動ってありますか?
不可解?な異動ってありますか?
今までの社会人経験で2例ありましたね、他人の事例ですが。
但し両方とも、最初は不可解で後から可解になりましたが。
あみだくじやくじ引きで異動を決めない限り、全ての異動には意味があると思います。
1つ目は報復人事。出来の良い同類が急に地方転勤、よくよく聞いたら…続きを見る
人事異動には全て意味があるようです。
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異動を拒否した場合に考えられる3つのこと
人事異動を拒否した場合に考えられることは、以下の3つです。
- 懲戒解雇される可能性がある
- 自分から会社を退職する
- 異動せずに在籍し続ける
それぞれ詳しく解説します。
懲戒解雇される可能性がある
異動を正当な理由なく拒否すると、懲戒解雇される場合もあります。
企業によっては、転職活動が不利になることもあるでしょう。
そのため異動を拒否するのは、慎重に行うことをおすすめします。
自分から会社を退職する
異動を拒否したいために、自分から退職するケースも考えられます。
しかし、自分から退職する際はさまざまな準備が必要です。
転職先の選定や、生活に必要なお金を稼ぐための働き先を見つけるなど、新たに考えるべきことが増えるでしょう。
そのためすぐに退職するのではなく、しっかりと準備をしてから退職した方がいいでしょう。
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異動せずに在籍し続ける
正当な理由で異動を拒否できた場合、異動せずに企業へ在籍することができます。
ただし、社内の人には異動を拒否した旨は自分から話すことは控えた方が良いでしょう。
一人に話すと社内で噂となり、社内に居づらくなってしまう可能性があるため注意しましょう。
異動を拒否できる5つの正当な理由
人事異動を拒否できるケースは、いくつかあります。
- 雇用契約書と異なる場合
- 権利を濫用した人事異動の場合
- 育児や介護など異動できない理由がある場合
- 従業員に大きな不利益が発生する場合
- 減給される場合
どのようなケースに人事異動を拒否できるのか、確認していきましょう。
雇用契約書と異なる場合
雇用契約書で交わした内容と異なる場合、人事異動を拒否することができます。
例えば、雇用契約書では勤務地や職種が限定されているにも関わらず、雇用契約書に書かれている以外の勤務地に異動や異なる職種につく場合などです。
そのため望まない人事異動を伝えられた際は、雇用契約書を確認すると良いでしょう。
権利を乱用した人事異動の場合
会社側は、人事異動をする権利を持っています。
ですがその権力を悪用し、嫌がらせと考えられる人事異動の場合は、目的が不当であるため拒否することができます。
ただし、このような嫌がらせの人事異動の場合は、会社側が幅広い経験を積ませたいためなど様々な理由を作ることができてしまうでしょう。
そのため、よっぽどあからさまでない限り拒否することは難しいと考えられます。
育児や介護など異動できない理由がある場合
育児や介護で異動することができない場合も、拒否をすることができます。
例えば、介護をする人が自分しかいなく、地方への転勤や海外への転勤となった場合などです。
ですが、最近では会社に託児所が付いていたり、介護にかかるお金のサポートをする制度があったりなど、拒否をすることができない場合もあるそうです。
ただし、上記のようなサポートがあった場合でも、会社側の判断によって拒否が認められる場合もあるでしょう。
従業員に大きな不利益が発生する場合
従業員に大きな不利益が発生するは、異動を拒否できます。
ただし、過去には不利益の要件が厳しい傾向にあったようです。
現在は要件の基準も変化しつつありますが、明確にはなっていない模様です。
減給される場合
減給される場合も、人事異動を拒否できます。
なぜなら、労働者の許諾なく給与を下げることは違法であるためです。
そのため人事異動することによって減給される場合は、会社側に人事異動を拒否する旨を伝えましょう。
人事異動について会社と交渉する際のポイント
人事異動について会社と交渉する際のポイントは、以下の2つです。
- 人事異動を拒否したい理由を伝える
- 会社側に人事異動の必要性があるのか確認する
それぞれ詳しく解説します。
人事異動を拒否したい理由を伝える
人事異動を拒否したい理由を伝えることで、会社との交渉がうまくいくと考えられます。
なぜなら会社側が、あなたの家庭の事情などを把握していない可能性があるからです。
家庭の事情を会社側に話した結果、人事異動することになった場合でも、考慮して働きやすい環境を整えてくれることがあるでしょう。
ただし嘘をつくと後に困ることになるため、正直に話すことをおすすめします。
会社側に人事異動の必要性があるのか確認する
会社と人事異動について交渉する際のポイントに、人事異動の必要性があるのかを会社側に確認することが挙げられます。
しっかりと会社側の話を聞くことで、あなたが人事異動について納得したり、人事異動が不当な理由だったりなど、確認することができます。
そのため冷静になり、人事異動の必要性について会社側に説明を求めましょう。
人事異動に関するよくある質問
人事異動に関するよくある質問は、以下の通りです。
- うつ病の人は人事異動を拒否できる?
- パートやアルバイトは人事異動を拒否できる?
- 人事異動を拒否できた例は?
- 人事異動の拒否は違法?
- 人事異動を拒否すると会社から解雇される?
順番にご紹介します。
うつ病の人は人事異動を拒否できる?
うつ病を理由に、人事異動は拒否できません。
しかし、症状次第では、猶予期間や配慮を受けることができます。
そのため、うつ病の症状がどのくらいなのかを知り、会社側と話すと良いでしょう。
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パートやアルバイトは人事異動を拒否できる?
パートやアルバイトという立場であっても、異動を拒否できない場合があります。
雇用契約書や労働契約書に人事異動がある旨が記載されている場合、異動を拒否できません。
そのため、雇用契約書や労働契約書を確認することをおすすめします。
人事異動を拒否できた例は?
JobQに寄せられた質問に対する回答で、異動を拒否できた方がいましたのでご紹介します。
人事異動って拒否出来るんですか?なんて断れば良いのでしょうか?
4月に人事異動が発表されるのですが、どうやら企画職への異動が命じられるみたいです。
会社から評価されているのは十分嬉しいのですが、人事異動って拒否してもいいのでしょうか?
その際は、なんと断ればいいでしょうか?
うちの会社ですと「異動したい」「異動したくない」が前年度の面談で確認され、異動したくないといったばあいは異動させられません。
七割近くは異動したいを選ぶ人が多いですが…続きを見る
転職を検討してもよさそうです。
人事異動の拒否は違法?
権利の濫用にあたらない場合は、人事異動を拒否すると、拒否したことを理由に懲戒解雇されることがあります。
従業員が被る不利益が大きいときや不当な動機、必要のない異動、合理的ではない異動など、会社の配置転換等の人事異動とは関係のない異動の場合は、拒否できる場合があります。
必ずしも、異動の拒否が法律に触れることになるわけではないと考えられます。
人事異動を拒否すると会社から解雇される?
人事異動を拒否すると、拒否したことを理由に懲戒解雇されることがあります。
会社は、正社員に対しては配置転換命令権があるからです。
正社員は、職種や勤務地なども限定されていませんが、長期雇用が前提です。
そのため拒否した場合は、懲戒解雇になるのが普通です。
ただし権利の濫用にあたる場合は、拒否できます。
人事異動の拒否は理由次第では可能である
本記事では、以下についてご紹介しました。
- 人事異動の拒否権は基本的にはない
- 異動を拒否した場合に考えられる3つのこと
- 異動を拒否できる5つの正当な理由
- 人事異動について会社と交渉する際のポイント
- 人事異動に関するよくある質問
人事異動が拒否できる場合と、できない場合とがあります。
会社が人事異動をする理由を知り、就業規則や雇用契約についてもよく確認したうえで、受け入れるか、拒否するか、退職するかなどを慎重に決定してください。
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