
自己PRを800字で伝えるポイントや例文を紹介
「文字数の多い800字の自己PRに何を書けばよいのかわからない」・「アピールしたい内容が増えて、わかりづらくなってしまう」といった悩みを抱える就活生も多いのではないでしょうか。まずは、自分の強みや強みを裏付けるエピソードを説明することが大切であり、加えて困難を乗り切った方法や入社後の意気込みについても言及する必要があります。本記事ではそれぞれの項目を書くにあたって、押さえるべきポイントを詳しく解説しています。また後半には、アピールしたい強み別に10個の例文が掲載されているので、ぜひ参考にしてみてください。
800字で自己PRを伝えるコツ
800字のなかで自己PRを伝えるコツとしては、以下のようなポイントが挙げられます。
- 自分の強みを絞る
- 具体的なエピソードを盛り込む
- 困難をどのように乗り越えたかを述べる
- 成し遂げて何を得たかを述べる
- 入社後に貢献できることを述べる
「800字の自己PRに何を書けばよいのかわからない」という就活生も少なくないでしょう。
企業が800字前後の比較的長い自己PRを要求する理由として、「応募者がどのような人物であるのか」・「業務への適性があるのか」を見極めたいという意図があります。そのため、ポイントを押さえ、具体的な文章に仕上げなくてはなりません。
以下では、上記に示した項目についてそれぞれ詳しく解説します。
自分の強みを絞る
自分の強みを採用担当者・面接官にしっかりとアピールするためには、アピールすべき強みを絞る事が重要です。強みを絞ることで、相手に強い印象を与え、制限された文字数のなかで具体的なエピソードについても記述することが可能になります。1つの強みについて深く掘り下げる自己PRはアピールポイントが理解しやすく、採用担当者に大きな印象を残すことができる為、効果的です。
800字の自己PRが課された際に、就活生が陥りやすいミスとして「自分の強みを複数取り上げてしまう」ということが挙げられます。複数の強みをアピールしてしまうと、どの強みを最もアピールしたいのかが不明瞭になってしまいます。さらに、複数のアピールポイントを羅列すると構成がまとまりづらくなるため、「わかりにくい」と評価される恐れがある為、注意が必要です。
また、強みを絞ることによって、指定された文字数のなかで具体的なエピソードや入社後の展望について述べることができます。その結果、強みを明確に提示することが可能になり、採用担当者も応募者の入社後の活躍をイメージしやすくなります。
具体的なエピソードを盛り込む
自分自身の強みをアピールする際には、強みを裏付けるような具体的なエピソードを伝えることを意識しましょう。強みを活かすことができた場面や状況を具体的に伝えることで、採用担当者が強みが活きるシーンを具体的に想像する事ができ、アピールしたい内容の説得力が増すからです。
このとき、具体的なエピソードが浮かばないからといって、事実を誇大したエピソードを話したり、エピソードを捏造したりしてはいけません。信憑性の無い話や真実味の無い話は採用担当者にすぐに見破られてしまう可能性が高いです。
また、エピソードを1つに絞ることも重要です。強みにまつわる複数のエピソードを説明すると、1番のアピールポイントがどこなのかがぼやけてしまいます。はっきりと採用担当者にアピールポイントを伝えるためにも、1つの具体性の高いエピソードを掘り下げて説明することがおすすめです。
困難をどのように乗り越えたかを述べる
自分自身の強みをアピールする際には、困難に対してどのように向き合ったのか・どのように乗り越えたのかを伝える事も重要です。
例えば、「インターハイに出場しました」・「フィナンシャルプランナーの資格を取得しました」のように自分自身の成し遂げた成果や実績のみを説明すると、自身の人間性が伝わりづらくなります。
そのため、その実績を得る過程でどのような困難があったのか、そしてその困難を乗り越えるためにどのような工夫をしたのかを述べましょう。困難に対する向き合い方や姿勢を伝えることで、採用担当者に「仕事でも同じような姿勢を見せてくれるだろう」という印象を与えることができます。
採用担当者が企業での活躍をイメージし、期待することができるような言い回しを工夫するとよいです。
強みから何を得たかを述べる
自己PRで強みについて言及するときには、強みから何を得たのかを述べましょう。「強みから何を得たのか」は「1人1人異なるもの」であり、他の就活生と差別化を図ることができます。強みから学びを得ることは、1つの経験を次の学びへと昇華させること、成長角度を高めることに繋がり、企業はそのような人材を求める傾向にあります。
特に自己PRで定められた文字数が800字の場合には、字数に余裕があるため、経験を通して何を学んだのか、何を身につけたのかを具体的に述べることがおすすめです。自分の強みを武器に積極的に成長できる人材は、企業のなかでも成長できる可能性が高いため、採用担当者から高い評価を得ることができます。
強みをアピールするだけではなく、「自分がどのような人間なのか」「自分のどんな面が企業に貢献できるのか」を採用担当者に想像してもらえるようなPR文を書くことを意識しましょう。
入社後に貢献できることを述べる
自己PRでは、「入社後に貢献できること」について具体的に記述する必要があります。「入社後に貢献できること」は自己PRのなかで最も重要な部分であり、自己PRの目安文字数が多い場合にはこのポイントをしっかりと抑えておきましょう。
採用担当者に「この就活生を入社させれば、この企業で活躍してくれるに違いない」という強い印象を与えることが大切です。入社後に活躍している姿をイメージしてもらえるような文章を心がけましょう。
この際、自分自身が希望する業界や業種に合ったアピールをすることが大切です。志望先の企業や業界でその強みをどのように活かすことができるのかを丁寧に説明しなくてはなりません。複数の部署や支社を持つ企業を志望する場合には、自分はどこの部署でどのように働いているのかという点をイメージしながら自己PR文を書きましょう。
800字を超えそうな時の対処法
自己PR分が800字を超えそうな時の対処法としては、以下のような方法が挙げられます。
- 冗長的な表現を削る
- 二重表現を削る
- 何度も使用している重複ワードを削る
- 不要な接続詞や主語を削る
以下では、それぞれの項目について詳細に解説します。800字という文字数は標準的な自己PR文よりも長いため、どこを削ればいいのかの判断が難しいです。どこを添削したらよいかわからない時には、何度も自己PR文を読み返して推敲しましょう。
冗長的な表現を削る
1つ目の対処法は、冗長な表現を削る事です。
例えば、「居酒屋でバイトをしていたときにそのお店のバイトリーダーとして、多くの客で混雑する時間帯の店内を効率よく回転させるように日々努力をしていた。」という文章は「居酒屋でバイトリーダーとして働いており、繁忙期であっても効率よく店内を切り盛りしていた。」という簡潔な文章に変更することができます。
修飾表現を削ったり、状況説明に必要のない文章を削ったりすることで、冗長的な文章を簡潔に言い表すことができます。
二重表現を削る
2つ目の対処法は、二重表現を削る事です。
二重表現とは「頭痛が痛い」のように、繰り返し同じ意味を持つ言葉を重ねて使用してしまうことです。以下に就活生が使いがちな二重表現を提示するので、自身のPR文のなかに二重表現があった場合には積極的に削りましょう。
- まずはじめに
- 1番最後に
- より一層
- 事前に予約された
- あらかじめ予定
- まだ未定
- 違和感を感じる
- 今現在
- 従来から
何度も使用している重複ワードを削る
3つ目の対処法は、何度も使用している重複ワードを削る事です。
自己PR文を書いているときに、繰り返して似たようなワード・表現を用いている就活生も少なくないでしょう。同じ言葉を過度に繰り返してしまうと、採用担当者に単調な印象を与えてしまいます。そのため、文字数が超過している場合には、重複しているワードをいわゆる「こそあど言葉」に置き換えてもよいかもしれません。
ただし、こそあど言葉を使用する際には理解しやすい文章に仕上がっているかどうかを念入りにチェックする必要があります。
不要な接続詞や主語を削る
最後は、不要な接続詞や主語を削る事です。
自己PR文のなかで、「私は〜」や「私が〜」といった主語を多用してしまう就活生が多く見られます。主語である「私」が至るところにある文章は、自己主張が強いという印象を与えてしまいます。自己PR文である以上、この文章が「私」に関する文章であることは明快であるため、必要以上に主語を乱用する必要はありません。
また、接続詞が多すぎる文章は読み手にとって不自然であり、文字数稼ぎと捉えられてしまう恐れもあります。そのため、文字数の指定がある場合には、不要な接続詞や主語を削りましょう。
800字に届かない時の対処法
自己PR文が800字に届かないときの対処法としては、以下のような方法があげられます。
- 5W1Hが抜けている部分は追記する
- エピソードや強みを洗い出す
- 当時の感情を入れる
800字の自己PR文を書く時には、指定された文字数の9割である720文字以上の文章を書くことが望ましいです。極端に字数の少ない文章は、やる気がないとみなされてしまう可能性が高く、採用担当者からネガティブな印象を持たれやすいです。
以下では、それぞれの項目について詳しく解説します。
5W1Hが抜けている部分は追記する
まず「5W1Hが抜けている部分は追記する」という方法について説明します。文字数がわずかに不足しているときに、余計なエピソードを追加したり、修飾表現をいくつも加えたりすることは文が冗長的になってしまうため、おすすめできません。
その一方で、「文章を読み返してみると、5W1Hが抜けている文がいくつか見つかった」という場合には、それらの要素を書き加えましょう。特にエピソードについて記述する時には、5W1Hを書き加えることでより具体的なエピソードとして仕上げることができます。
エピソードや強みを洗い出す
次に「エピソードや強みを洗い出す」という方法について説明します。文字数が足りないときには、強みをアピールするためのエピソードや強みそのものに関する内容が薄いという可能性があります。
その場合は、エピソードと強みを再び洗い出し、内容の濃い文章に仕上げることが必要です。エピソードや強みは文字数を割いてアピールすべき部分であり、他の就活生と差別化ができるような文章を書くことを意識しましょう。
当時の感情を入れる
最後に「当時の感情を入れる」という方法について説明します。
文字数が足りない場合には、エピソードのなかに当時感じた感情を入れることがおすすめです。実績や成果をアピールする文章のなかに、「このような困難にきつさを感じた。」・「部活動でスタメンとして試合に出場できないことには悔しさを感じた。」といった感情を入れることで、採用担当者により具体的にエピソードをイメージしてもらうことができます。
800字の自己PR例文
以下に列挙する10個の強みごとに、800字の自己PR例文を紹介します。
- 負けず嫌い
- 行動力
- 計画性
- 忍耐力
- 探究心
- 継続力
- 責任感
- 粘り強さ
- 分析力
- 業務遂行力
以下ではそれぞれの強みについて、例文を提示し、例文の毎に押さえるべきポイントについて解説します。
負けず嫌い
以下では、「負けず嫌い」を強みとする場合の800字の例文を紹介します。
例文
私の強みは、困難を乗り越えるためには努力を惜しまない、負けず嫌いなところだと考えています。中学・高校とバスケットボール部に所属していましたが、大学に入学した際に新たなスポーツに挑戦したいと考え、未経験者ながらラクロス部に入部しました。
同級生は高校からの経験者ばかりで、試合に出場する機会が無いどころか、基礎練習にすらついていくことが困難でした。しかし、「なんとしてでも試合に出場して、チームの勝利に貢献したい」と考え、中学・高校のバスケットボール部で培った体力を活かすことができるポジションを希望しました。
1年生の間は経験者である同級生に技術的に追いつくことを目標とし、基礎となるプレーを体に叩き込みました。2年生のときには、実戦のなかで経験の浅い自分がどのようなプレーを求められているのかを考え、実行することを目標としました。3年生以降は、周りの選手の強みを活かせるプレーヤーになりたいと考え、それぞれの選手について研究を重ねました。その結果、3年生の後半からはチームの中心選手として、経験者の同級生と共に試合に出場できるようになりました。
「試合に出場し、勝利に貢献したい」という気持ちを持って努力し続けたことは、未経験者として入部してきた後輩にも良い影響を与えました。これまでの代では、高校ラクロスを経験した部員が選抜されることがほとんどでしたが、私がチームの中心選手となったことで、未経験者であっても本人の工夫次第では選抜メンバーとして試合で活躍できるという印象を残すことができました。
周りのメンバーより自分の能力が劣っている状況であっても、自分に合った目標を設定し、努力や工夫を重ねて周りに追いつき、チームの一員として活躍した経験はとても自信になっています。この強みは、幅広い分野にビジネスを展開しており、異動の多い御社でも存分に活かすことができると考えています。(786字)
例文の解説
「負けず嫌い」という強みをどのような場面で活かしたのか、という点を具体的に説明しています。また、他のチームメイトとの状況の違いを明確にすることで、自分の人間性や自分ならではの強みをアピールすることができます。
行動力
以下では、「行動力」を強みとする場合の800字の例文を紹介します。
例文
私の強みは積極的にアイデアを実行に移す行動力です。大学生の期間は、何事にも積極的に全力で取り組むということを意識して、思い立ったことがあればすぐに行動に移すよう心がけていました。
大学入学当初は英語力を高めるために、アメリカに留学することを検討していましたが、コロナウイルス流行の影響により、留学が取りやめになりました。そこでオンラインのツールを用いて、英語力を伸ばすことができないかと考えました。
まず、海外大学のオンラインコースへの申し込みを行いました。留学することはできませんでしたが、海外大学のオンラインコースでは興味のある授業を選択することができました。日本で自分自身が所属している学部や学科に関係なく、講義を選択する経験は非常に新鮮で、オンラインコースの受講を通して、勉強することの楽しさを実感しました。
また、外国籍の人とコミュニケーションをとる機会を設けたいと考え、大学で募集されていた留学生の日本での生活を支援するボランティアに参加しました。私の大学には英語圏からの留学生だけでなく、アジアや中東の国々からも留学生が訪れており、学生たちがコミュニケーションをとる際には必然的に英語で話す必要がありました。そのため、英語を実践的に使う場面が増え、さらに世界各国の多様な文化的背景を持つ留学生と親交を深めることで、価値観が広がったと感じています。
このように海外大学への出席を通して、日本の大学とは異なる学びを得ることができ、留学生へのボランティア活動を通して、生きた英語で異文化に触れることができました。
コロナウイルスが流行したときには、留学が中止になってしまったことを残念に感じていましたが、アイデアを積極的に行動に移すことで、コロナ禍であっても充実した大学生活を過ごせました。思い立ったアイデアを実行できる力を社会人としても発揮し、どんな状況であっても行動を起こし続けます。(793文字)
例文の解説
具体的なエピソードとその経験から得た学びについて、言及しています。
計画性
以下では、「計画性」を強みとする場合の800字の例文を紹介します。
例文
私の強みは、細かく目標を設定し、計画性を持って行動ができることです。
私は洋書の翻訳や字幕吹き替えに興味があり、大学生の間に英語検定の1級とTOEFLスコアにおいて100点以上を取得することを目標にしていました。これらの目標を設定したのは高校生のときであり、文法の正確さや語彙力の高さが要求される英語検定と、留学に求められる専門性の高い英語力が要求されるTOFELという2つの資格試験を並行して勉強すると決めました。また、大学は文学部英文科に入学し、授業や課題を通して英文に触れることのできる環境を選びました。
それぞれの資格試験に向けて、文法の細やかなルールや専門性の高い単語を日々学び続けることは決して楽ではありませんでしたが、帰国子女の友人やネイティブの留学生からアドバイスをもらいながら高いモチベーションを保って勉強を継続しました。
私は海外に在住した経験や留学した経験がなかったため、スピーキングとリスニングの能力を高めることが特に大変でした。そこで、スピーキングスキルを高めることを目的として、オンライン英会話を毎日50分継続して取り組み、さらにリスニングスキルを高めることを目的として、英語ポッドキャストを1日15分聞くことを習慣としました。どちらの方法も参考書では学ぶことのできない生きた英語に触れる機会となり、短期間で自身のスキルアップを実感することができました。
その結果、大学2年生の時に英語検定の1級に合格し、続けてTOEFLでも103点のスコアを記録することができました。自分に合った方法を模索し、ストイックに短い期間で英語力を伸ばせたことは自分にとっても大きな自信となりました。
貴社の仕事においても、自分の能力に合わせて細かく目標を設定し、計画性を持って実行する力を発揮していきたいと考えております。(760字)
例文の解説
自分が計画性の高い人材であることをアピールするにあたって、目標に向かって自分がどのような計画を立て、実行したのかを具体的に述べる必要があります。
忍耐力
以下では、「忍耐力」を強みとする場合の800字の例文を紹介します。
例文
私の強みは、粘り強く問題に向き合い続けることができる点です。この強みは、高齢者のデイサービスケア施設でアルバイトとして働いているときに発揮されました。
デイサービスケア施設では、高齢者の方のレクリエーションを任されることが多く、高齢者の方と密接にコミュニケーションをとりながらレクリエーションを進める必要がありました。高齢者の方のなかには、積極的にレクリエーションに参加してくださる方もいましたが、認知機能の低下により意思の疎通が難しかったり、子供じみたレクリエーションにあまり乗り気でなかったりする方もいました。
しかし、全ての方に楽しんでレクリエーションに参加して欲しいという思いがあったため、高齢者の方々にどのようなレクリエーションに参加したいかアンケート調査を行ったり、認知機能が低下した人であっても参加できるような企画を考えたりといった工夫を重ねました。高齢者の方とコミュニケーションをとる際には、大きな声でわかりやすく丁寧に言葉を伝える必要があり、「もう面倒だ」「やめてしまいたい」と感じたこともありました。
しかし、参加者に合わせてレクリエーション内容を吟味することによって、回数を重ねるごとに笑顔で参加してくださる高齢者の方が増えていきました。
当初は施設職員の方からも「アンケートなんかしても意味がない」と心無い言葉をかけられることがありましたが、粘り強く試行錯誤を繰り返している姿を見て、徐々に職員の方々からも評価してもえらるようになりました。
デイサービスケア施設では、高齢者の方々に対して忍耐力を持ってコミュニケーションをとる必要がありましたが、誠実な対応をし続けたことによってレクリエーションをより参加しやすく誰でも楽しめるものに改善することができました。貴社での仕事においても、諦めずに課題と向き合い続けることで、課題の解決に貢献したいと考えています。(785字)
例文の解説
忍耐力が発揮されたエピソードを提示することが大切です。また、自分の主観的な評価だけでなく、周りの職員からも評価を得たことについて言及しており、成果をより具体的に説明することができています。
探究心
以下では、「探究心」を強みとする場合の800字の例文を紹介します。
例文
私は「興味を持った事柄について、徹底的に調べ上げる探究心」があります。
大学時代には化粧品に興味を持ち、ドラッグストアで販売員をしながら化粧品・コスメについて学び続けていました。ドラッグストアでは、新商品の入荷チェックが欠かせない仕事であり、新しいコスメが入荷されるとそのコスメを欠かさず購入して研究することを習慣としていました。
その際、「どのような成分を用いているのか」「他社の類似製品とはどこが異なるのか」「なぜ類似商品と比較して低価格で販売されているのか」といった視点から、コスメをチェックし、記録ノートに製品情報や使用感を書き留めていました。
すると、コスメの研究に熱中していることを知った友人から、SNSでの情報発信を勧められたため、ノートへの記録と並行してインスタグラムにてコスメを紹介するアカウントを開設し、新商品の使用感や従来との違いについて情報発信を行っていました。使用感の確認作業では、友人にも協力してもらいながら、「使用した時に違和感はないか」「使いづらいと感じる点はないか」といった項目も丁寧に確認しながら、アカウントへの投稿をしていました。すると、投稿を閲覧した人から「正直な使用感が参考になった」「他社製品との違いが明確で購入の決め手となった」といった肯定的な意見をもらう機会が増えました。
自分の興味・関心に基づいた探究をSNSでの情報発信に活用できたことは、自分にとって大きな自信になりました。特に、自分の探究内容を他者から評価されるという経験を通して、探究心の強さを活かして会社に貢献できるのではないかと考えるようになりました。この強みを活かして、最新の情報やトレンドを日々チェックしながら、ユーザーのニーズに応えられるような商品の開発に携わっていきたいと思っています。(749字)
例文の開設
「どのような場面で探究心が発揮されたのか」「何に対する探究心があったのか」「その探究心は社会人として働くなかでどのように活かすことができるのか」というポイントを抑えたPR文を作成することが大切です。
継続力
以下では「継続力」を強みとする場合の800字の例文を紹介します。
例文
私の強みは、一度定めた目標に対して愚直に継続し続けられる力です。私には、出版社業界への就職を志した高校生の頃から、ずっと継続している習慣があります。それは「1週間に1冊以上、読んだことのない作者の本を読む」というものです。高校生の時に、出版社に勤務する編集担当者の方から受けたアドバイスをその日からずっと継続しており、今では自分を構成する大きなアイデンティティの一つとなっています。
この習慣は、常に新しい視点や出会ったことのない世界観に触れ続けるためのものであり、どんなに忙しいときにも必ず1冊以上の本に目を通してきました。1週間に1冊という数字は決して多くはありませんが、私は6年近くこの習慣を継続してきたため、300冊近い本を読破したことになります。さらに、読んだことのない作者の本を探し続けることは容易ではなく、日本の著名な作家の本だけでなく、海外の作家やマイナーな作家の本も積極的に読む必要がありました。そのため、自然と幅広い価値観や世界観に触れられるような本を選ぶことができました。また、異なる作者の文体に触れることで、癖のある表現方法や海外の作者ならではの表現方法を目にすることができ、大きな学びとなりました。
この取り組みを継続した結果、新たな本と出会う機会が格段に増え、多くの学びを得ることができました。さらに、6年近くにわたってひとつの習慣を継続できたことが自信に繋がり、勉強や運動といったその他の習慣も継続できるようになり、自分の生活の支えになっています。
この継続力は、社会人になってからも会社に貢献するために重要な素質であると感じています。自分の継続力を活かして、結果の見えにくい長期的なプロジェクトであっても、御社の戦力となれるよう精進します。(733字)
例文の解説
何を継続したのかについて、言及する必要があります。この際、継続した習慣については複数のエピソードを挙げるのではなく、ひとつのエピソードとその習慣を継続した結果について述べることがおすすめです。
責任感
以下では、「責任感」を強みとする場合の800字の例文を紹介します。
例文
私はどんな仕事であっても、最後までやり抜く責任感がある人材です。
大学時代に学習塾で塾講師としてアルバイトをしている際に、責任感が発揮されました。生徒のなかには、授業内容についていくことが難しく、周りの生徒から遅れをとっていた生徒がいました。彼は数学に苦手意識があり、大学の入試問題に挑戦できるレベルではありませんでした。しかし、彼は理系学部への進学を希望していたため、入試本番までの短期間で数学のレベルを伸ばす必要がありました。私は、自分の得意科目である数学であれば、今からでも点数を伸ばせるという強い気持ちから、私は彼のサポートをしたいと申し出ました。
私は彼と複数回にわたって話し合いを行い、彼の苦手分野と得意分野を洗い出し、彼に合った勉強法を提案しました。その方法とは、彼の得意な図形問題に関してはレベルの高い参考書や過去問を中心に演習を繰り返し、彼が苦手とする論理問題に関しては基礎レベルの問題を繰り返し解き直すというものです。論理問題は大学の入試問題のなかでも解き方にコツを必要とする問題であったため、塾講師の中で最も数学を得意とする私が彼の回答を繰り返し添削することで、徐々に点数を伸ばすことができました。
受験当日までの期間を彼のサポートに充て、二人三脚で数学の対策を続けた結果、彼は第一志望の大学に入学することができました。自分が請け負った生徒であるという意識を持ち、彼の学力向上に真摯に向き合った結果として、彼が合格できたことは喜ばしいことであるとともに、自分の自信にも繋がりました。
御社に入社後も、任された仕事を最後までやり遂げる責任感を活かして、どんな業務であっても誠実に取り組んでいきたいと考えております。
例文の解説
「どのような場面で責任感の強さが活かされたのか」を明確に提示する必要があります。さらに、自分が取った行動や言動によって、どんな結果がもたらされたのかを説明するとよいです。
粘り強さ
以下では、「粘り強さ」を強みとする場合の800字の例文を紹介します。
例文
私の強みは、粘り強く努力を続け、目標を達成できることです。
大学ではソフトボール部に所属しており、チームの勝敗を左右しやすいピッチャーというポジションを担当していました。大学のチームにはエースピッチャーがいたため、私は中継ぎ・二番手のピッチャーとして試合に起用される場面が多く、先発ではない特殊な立場に悩んだ時期がありました。
そこで、チームの流れが悪いときにピッチャーが交代になることから、「良い流れを作り出せるピッチャーになること」を目標としました。良い流れを作り出すためには2つのポイントがあります。
まずは、交代して1人目の打者を三振に抑える、または打ち取ることです。そのためには、プレッシャーがかかる状況であっても的確にボールを投げ分けられる技術力が必要であり、特に決め球となる変化球の精度を上げる必要がありました。私は大学入学後に新たに2種類の変化球を習得し、動画を撮影しながらそれぞれの変化球の精度を日々磨き上げました。
次に、周囲の野手に圧倒的な安心感を与えることです。そのためには、日頃の練習から周りの選手に信頼されるような選手である必要があります。技術力が抜群に高いエースピッチャーとは全く異なる立場であるため、周りへの声がけを大切にしながら、「この人がマウンドに立ってくれるなら安心だ」と思ってもらえるようなピッチャーになる努力をしました。
これらの努力を重ねた結果、流れを好転させるピッチャーとしてチームに欠かせない存在になることができました。さらに日々努力する姿は、コーチや監督からも「自分の立ち位置や役割について模索する後輩たちにとって、よい見本となっている」と評価していただきました。
自分の立場を考えながら、粘り強くひたむきに努力する性格は、社会人になっても活かすことができると考えています。(756字)
例文の解説
自分が取り組んだ2つの行動について言及しており、逆境でありながらも粘り強く努力を続けたことが伝わる文章となっています。コーチや監督からの評価も入れることで、採用担当者にも就活生の人間性が伝わりやすくなります。
分析力
以下では、「分析力」を強みとする場合の800字の例文を紹介します。
例文
私の強みは、課題の問題点を分析し、課題の解決に向けた提案ができることです。
私は大学入学と同時に野球部に入部しましたが、大学1年生の時に高校時代の怪我が悪化してしまったため、選手としての活躍することができなくなりました。そのため、大学2年生からはマネージャーに転向することを決め、分析力でチームに貢献したいと考えました。
当時の野球部はリーグ戦の戦績が悪化しており、マネージャーには課題解決に向けたアイデアが求められていました。大半のマネージャーはリーグ内の強豪チームや、自チームの投手陣について分析を行っていましたが、私は自チームの野手に注目して分析を行いました。
野球部はAチームからCチームまでに分けられており、それぞれの組織に所属する選手同士が合同で練習を行う機会は少ないため、同じグラウンドに立ってプレーすることは非常に稀でした。しかし、選抜されたチームであるAチームとBチームは野手の入れ替わりが激しく、野手の間で円滑な連携が取れていないことがわかりました。そこで私は、野手間のコンビネーションを高めるような実践形式の練習を試合前に取り入れることを提案しました。
この練習によって、試合前に選手同士でケーススタディを共有することが可能になり、チーム内の連携が改善されました。
チーム分け制度のデメリットや野手間のコミュニケーション不足を指摘したのは、マネージャーのなかでも私だけであったため、監督やコーチからは「問題点を見つけ出す能力がある」と評価されました。
この経験を通して、複雑な課題であっても、課題を分析することで問題点を見つけ出し、解決することができるということを実感しました。貴社に入社した際には、どんな困難な課題に直面したとしても、分析力を活かして新規性のある解決策を提案したいと考えております。(755字)
例文の解説
分析力を活かした場面を説明し、どのような点で自分の分析力が優れているのかを述べる必要があります。
また、会社に入社した際にどのように貢献するのかについても、詳細に述べている点が重要です。
業務遂行力
以下では、「業務遂行力」を強みとする場合の800字の例文を紹介します。
例文
私の強みは、目の前のイベントをやり遂げる業務遂行力です。この強みは、私が約100名が所属するサークルの幹部として、学祭において中高生に向けた企画を主催した時に発揮されました。
私の所属していたサークルは大学のなかでも比較的人数の多いサークルでしたが、コンスタントにサークルに出席するメンバーは全体の2割程度でした。そのため、中高生に向けた企画を実行するにあたって、打ち合わせの段階からスタッフが足りない状況が続きました。
私はサークルのメンバーに対して呼びかけを行いましたが、呼びかけに応じるメンバーは少なく、企画を失くすべきではないかという意見もありました。
しかし、私はこのサークルが主催する催し物をきっかけに大学への入学を決めたため、当該企画の遂行に強い思い入れがありました。そこで、企画のコンセプトは変えずに、大学生を中心としたプレゼン形式の企画から中高生への質問を中心としたディスカッション形式の企画へと方法を変更しました。この変更によって、大学生の人数不足に対応できるだけでなく、企画に参加する中高生がより積極的に議論に参加できるようになりました。
その結果、例年とは異なる形式でしたが中高生に向けた企画を遂行することができ、モチベーションの高いサークルのメンバーと、大学に興味を持った中高生が積極的に議論できる空間を作り上げることができました。4年前に自分が高校生だった時に衝撃を受けた大学の魅力について、中高生に十分に伝えることができたと感じています。
トラブルに臨機応変に対応し、形式を変更しながらもイベントを遂行できたときには、大きな達成感とやりがいを感じることができました。貴社に入社した際にも、状況に応じて柔軟に業務を遂行する能力を発揮し、会社へ貢献してまいります。(740字)
例文の解説
自分自身の業務遂行力が活かされた場面を説明するためには、何かしらの業務・イベントをやり遂げたエピソードについて述べることがおすすめです。この際、複数の業務について説明してしまうと、採用担当者に強い印象を与えることができないため、一つのエピソードに絞って説明しましょう。
800字で魅力的な自己PRを作成してみよう
本記事では、800字という指定された文字数のなかで、自己PRを作成するためのポイントを紹介しました。。それぞれのポイントを押さえることで、採用担当者に強い印象が伝わりやすい文章に仕上げることができます。
また、800字に届かない場合の対処法、800字を超えた場合の対処法についても、確認しておくことがおすすめです。
800字の自己PRを作成しなければならない就活生は、強みごとの自己PR例文もぜひ参考にしてみてください!
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